<スウェーデンのルンド大学の研究プロジェクトは、腸内細菌が電気を生成する過程を明らかにした> 私たちの腸内に生息する細菌には、電流を生成する力があるかもしれない----。スウェーデンのルンド大学の研究プロジェクトは、腸内細菌が電気を生成する過程を明らかにし、その研究成果を生化学分野の学術誌「バイオケミストリー」で発表した。 ヒトの消化管に常在する乳酸菌の一種で調べた 細菌が細胞外の物質に電子を伝達して呼吸する「細胞外電子伝達(EET)」において、細菌が組織外で電流を生成しうることはこれまでにも知られている。そこで、研究プロジェクトでは、ヒトや動物の消化管に常在し、尿路感染症や髄膜炎などの起炎菌でもある乳酸菌「エンテロコッカス・フェカリス」を対象に、細胞外電子伝達(EET)について詳しく調べた。 研究プロジェクトが特に注目したのは、細菌から組織外の電極へ電子を移動させるうえで、どのようなもの