ブックマーク / www.riken.jp (36)

  • カマキリを操るハリガネムシ遺伝子の驚くべき由来

    理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター 染色体分配研究チームの三品 達平 基礎科学特別研究員(研究当時、現 客員研究員)、京都大学 生態学研究センターの佐藤 拓哉 准教授、国立台湾大学の邱 名鍾 助教、大阪医科薬科大学 医学部の橋口 康之 講師(研究当時)、神戸大学 理学研究科の佐倉 緑 准教授、岡田 龍一 学術研究員、東京農業大学 農学部の佐々木 剛 教授、福井県立大学 海洋生物資源学部の武島 弘彦 客員研究員らの国際共同研究グループは、ハリガネムシのゲノムにカマキリ由来と考えられる大量の遺伝子を発見し、この大規模な遺伝子水平伝播[1]がハリガネムシによるカマキリの行動改変(宿主操作[2])の成立に関与している可能性を示しました。 研究成果は、寄生生物が系統的に大きく異なる宿主の行動をなぜ操作できるのかという謎を分子レベルで解明することに貢献すると期待されます。 自然界では、寄生

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    rohiki1 2023/10/20
  • ゲノム編集で遊泳不全ミドリムシの作出に成功

    理化学研究所(理研)科技ハブ産連部バトンゾーン研究推進プログラム微細藻類生産制御技術研究チームの石川まるみテクニカルスタッフⅡ、野村俊尚研究員(環境資源科学研究センターバイオ生産情報研究チーム研究員)、玉木峻研究員、鈴木健吾チームリーダー(株式会社ユーグレナCTO)、持田恵一副チームリーダー(環境資源科学研究センターバイオ生産情報研究チームチームリーダー)、光量子工学研究センター先端レーザー加工研究チームの尾笹一成特別嘱託研究員、環境資源科学研究センター質量分析・顕微鏡解析ユニットの豊岡公徳上級技師らの研究グループは、ミドリムシの産業利用種Euglena gracilis[1](以下、ミドリムシ)の遊泳不全ゲノム編集[2]株の作出に初めて成功しました。 研究成果は、品やバイオ燃料などの原料として産業利用されているミドリムシの生産効率向上に貢献すると期待できます。 産業利用する藻類の生

    ゲノム編集で遊泳不全ミドリムシの作出に成功
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    rohiki1 2022/09/12
  • 「量子もつれ」における重大な性質を新発見

    現在、世界各国で研究開発が進められている量子コンピュータ。量子計算をする上で不可欠なものに「量子もつれ」という物理現象があります。量子もつれには謎が多く、その解明は量子コンピュータの発展に大きく寄与します。このような中、量子もつれの重大な性質の一つを理論的に明らかにしたのが、桑原知剛理研白眉研究チームリーダー(白眉TL)です。 謎の多い「量子もつれ」という物理現象 量子とは粒子と波の性質を併せ持つ、極めて小さな物質やエネルギーの単位のことをいう。このようなミクロな世界での物理現象を記述するのが量子力学であり、その中の奇妙な現象の一つに「量子もつれ」がある。量子もつれとは、2個以上の量子が古典力学では説明できない不思議な相関を持つことをいう。 桑原白眉TLはこう話す。「例えば、量子にはスピンという自転のような性質があり、スピンは上向きと下向きの2通りしかないことが知られています。ここで、上向

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    rohiki1 2022/08/03
  • 4個の中性子だけでできた原子核を観測

    理化学研究所(理研)仁科加速器科学研究センター多種粒子測定装置開発チームの大津秀暁チームリーダー、スピン・アイソスピン研究室のバレリー・パニン特別研究員(研究当時、現客員研究員)、ダルムシュタット工科大学のメイテル・デュア研究員、ステファノス・パシャリス研究員(研究当時)、トーマス・オウマン教授、東京大学大学院理学系研究科附属原子核科学研究センターの下浦享教授(研究当時)、東京工業大学理学院物理学系の中村隆司教授、近藤洋介助教らの国際共同研究グループは、理研の重イオン[1]加速器施設「RIビームファクトリー(RIBF)[2]」の多種粒子測定装置「SAMURAIスペクトロメータ[3]」を用いて、4個の中性子だけでできた原子核「テトラ中性子核」の観測に成功し、陽子を含まない複数個の中性子が原子核を構成して存在できる新たな証拠を得ました。 研究成果は、陽子を1個も含まない、いわば「原子番号ゼロ

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    rohiki1 2022/06/24
  • シビレエイを用いた海底地形探査

    理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター集積バイオデバイス研究チームの田中陽チームリーダー、船野俊一研究員、田中信行上級研究員らの共同研究グループは、底棲生物[1]であるシビレエイ[2]の自律的な動きを利用し、海底地形図の作成が可能であることを実証しました。 研究成果は、海底の地形情報を幅広く社会に還元し、さまざまな分野で役立てることに貢献すると期待できます。 今回、共同研究グループは、従来の計測機械を用いた海底探査とは全く異なる、底棲性で電源としても使えるシビレエイを生物エージェント[3]として用いた方法を提唱し、その手法の妥当性を検証しました。まず、大型水槽でシビレエイの撮影動画から動きをプロットし、シビレエイがほとんどの時間、底付近を動いていることを確認しました。次に、シビレエイに小型音響送信機のピンガー[4]を装着して海底に放ち、その位置を追跡することにより、海底の地形情報が

    シビレエイを用いた海底地形探査
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    rohiki1 2020/12/15
  • 蒸発するブラックホールの内部を理論的に記述

    理化学研究所(理研)数理創造プログラムの横倉祐貴上級研究員らの共同研究チームは、量子力学[1]と一般相対性理論[2]を用いて、蒸発するブラックホールの内部を理論的に記述しました。 研究成果は、ブラックホールの正体に迫るものであり、遠い未来、情報[1]を蓄えるデバイスとしてブラックホールを活用する「ブラックホール工学」の基礎理論になると期待できます。 近年の観測により、ブラックホールの周辺のことについては徐々に分かってきましたが、その内部については、極めて強い重力によって信号が外にほとんど出てこられないため、何も分かっていません。また、ブラックホールは「ホーキング輻射[3]」によって蒸発することが理論的に示されており、内部にあった物質の持つ情報が蒸発後にどうなってしまうのかは、現代物理学における大きな未解決問題の一つです。 今回、共同研究チームは、ブラックホールの形成段階から蒸発の効果を直

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    rohiki1 2020/07/08
  • 細胞内1分子自動観察システム「AiSIS」 | 理化学研究所

    細胞内1分子自動観察システム「AiSIS」 -顕微鏡操作、細胞認識、1分子観察を人工知能で完全に自動化- 理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター細胞シグナル動態研究チームの安井真人研究員、廣島通夫上級研究員、上田昌宏チームリーダー(大阪大学大学院生命機能研究科教授)、開拓研究部佐甲細胞情報研究室の佐甲靖志主任研究員らの研究チーム※は、人工知能AI)を組み込み、「細胞内1分子イメージング[1]」を完全自動化した革新的な顕微鏡システム「AiSIS」を開発しました。 細胞の分子動態の計測・解析効率の飛躍的な向上をもたらすシステムは、生命科学のさまざまな分野での研究を加速させるほか、1分子動態の変化を指標とした新たな薬剤スクリーニング[2]などへの応用が期待できます。 1分子イメージングは、分子を蛍光によって光らせることで可視化し、細胞で働く個々の分子動態を直接観察する手法です。この手

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    rohiki1 2018/09/27
  • レム睡眠に必須な遺伝子を発見

    理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター合成生物学研究チームの上田泰己チームリーダー(東京大学大学院医学系研究科機能生物学専攻システムズ薬理学教授)、丹羽康貴基礎科学特別研究員(研究当時)、神田元紀研究員、山田陸裕上級研究員らの国際共同研究グループ※は、レム睡眠に必須なニつの遺伝子を発見し、レム睡眠がほぼなくなっても生存するマウスの作製に初めて成功しました。 研究成果は、レム睡眠の誘導や睡眠覚醒における神経伝達物質アセチルコリン[1]の役割の理解と、その異常により引き起こされる睡眠障害の病態解明や治療法の開発に貢献すると期待できます。 レム睡眠は、身体は寝ているのに脳は起きているという、覚醒とノンレム睡眠の中間の状態と考えられています。アセチルコリンはレム睡眠を誘導する分子として知られていますが、当にレム睡眠に不可欠なものであるかはこれまで不明でした。今回、国際共同研究グループは、

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    rohiki1 2018/09/02
  • 新粒子「ダイオメガ」 | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)仁科加速器科学研究センター量子ハドロン物理学研究室の権業慎也基礎科学特別研究員、土井琢身専任研究員、数理創造プログラムの初田哲男プログラムディレクター、京都大学基礎物理学研究所の佐々木健志特任助教、青木慎也教授、大阪大学核物理研究センターの石井理修准教授らの共同研究グループ※「HAL QCD Collaboration[1]」は、スーパーコンピュータ「京」[2]を用いることで、新粒子「ダイオメガ(ΩΩ)」の存在を理論的に予言しました。 研究成果は、素粒子のクォーク[3]がどのように組み合わさって物質ができているのかという、現代物理学の根源的問題の解明につながると期待できます。 クォークには、アップ、ダウン、ストレンジ、チャーム、ボトム、トップの6種類があることが、小林誠博士と益川敏英博士(2008年ノーベル物理学賞受賞)により明らかにされました。陽子や中性子はアップク

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    rohiki1 2018/05/25
  • 木星オーロラの爆発的増光観測に成功 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)仁科加速器研究センター玉川高エネルギー宇宙物理研究室の木村智樹基礎科学特別研究員らの国際共同研究グループ※は、惑星分光観測衛星「ひさき」(SPRINT-A)[1]により、木星オーロラの爆発的増光を発見しました。さらに、ハッブル宇宙望遠鏡[2]と木星探査機ジュノー[3]による観測データを組み合わせることで、木星周囲の広範な宇宙空間におけるエネルギー輸送機構の存在を示しました。 木星のオーロラは、木星周辺の宇宙空間からのガス[4]が木星磁場に沿って極域に降り込み、大気と衝突したときに発光します。このガスの一部は、木星の自転や磁場がエネルギー源となり何らかの過程により加速され、光速の99%以上の速度を得ると考えられています。しかし、エネルギーがどこからどのように輸送され、ガスがどのように加速されるのかは不明でした。先行研究では、木星から遠方の宇宙空間に何らかの過程で蓄積

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    rohiki1 2017/05/24
  • 化学的手法でクモの糸を創る | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター酵素研究チームの土屋康佑上級研究員と沼田圭司チームリーダーの研究チームは、高強度を示すクモ糸タンパク質のアミノ酸配列に類似した一次構造[1]を持つポリペプチドを化学的に合成する手法を開発しました。また、合成したポリペプチドはクモ糸に類似した二次構造[1]を構築していることを明らかにしました。 クモの糸(牽引糸)は鉄に匹敵する高強度を示す素材であり、自動車用パーツなど構造材料としての応用が期待されます。しかし、一般的にクモは家蚕のように飼育することができないため、天然のクモ糸を大量生産することは困難です。また、一部の高コストな微生物合成法を除くと、人工的にクモ糸タンパク質を大量かつ簡便に合成する手法は確立されていません。 今回、研究チームはこれまでに研究を進めてきた化学酵素重合[2]を取り入れた2段階の化学合成的手法を用いて、アミノ酸エステル

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    rohiki1 2017/01/19
  • バクテリア細胞質の全原子分子動力学計算 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)杉田理論分子科学研究室の杉田有治主任研究員、理論科学連携研究推進グループの優乙石研究員と米国ミシガン州立大学のマイケル・ファイグ教授らの国際共同研究グループ※は、バクテリア[1]の細胞質[2]の全原子モデルを作成し、スーパーコンピュータ「京」[3]を用いた大規模分子動力学計算[4]によって、細胞質中での生体分子の複雑な挙動を原子レベルで解明しました。 細胞内の細胞質は、体積の約70%が水で占められています。残りの30%はリボソーム[5]などの超分子、タンパク質やRNA(核酸)などの生体高分子、アデノシン三リン酸(ATP)やアミノ酸などの代謝物、イオンで占められています。このような分子で混み合った環境(細胞内分子混雑環境)での生体分子の構造、動態、機能発現のメカニズムは、実験的にも理論的にも解明が難しく、原子・分子レベルの解像度では十分に理解されていませんでした。

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    rohiki1 2016/11/03
  • 躍動する光合成反応を可視化 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)光量子工学研究領域生細胞超解像イメージング研究チームの岩井優和客員研究員、中野明彦チームリーダーらの共同研究チーム※は、生細胞超解像・高速イメージングによって、生きた植物細胞内に存在する葉緑体内での「光エネルギー伝達」の変動の様子を可視化することに成功しました。 光合成反応は、自然環境の維持と物質生産の根幹を担う重要な役割を果たしています。光合成の基盤となる光化学系[1](タンパク質)は、葉緑体のチラコイド膜[2]に存在し、集光アンテナタンパク質[3]から運ばれる光エネルギーを消費し、電子伝達系を駆動しています。光エネルギー伝達機構の制御には、集光アンテナタンパク質が大きく関与しており、その制御機構の全容は複雑で、さまざまな分子が連動することで、光合成反応全般の効率を維持していると考えられています。 しかし、植物細胞内に存在する10マイクロメートル(μm、1μmは

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    rohiki1 2016/07/20
  • シビレエイ発電機 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)生命システム研究センター集積バイオデバイス研究ユニットの田中陽ユニットリーダーらの共同研究グループ※は、シビレエイ[1]の電気器官を利用した新原理の発電機を開発しました。 火力や原子力といった既存の発電方法に代わる、クリーンで安全な発電方法の開発が急がれています。そこで近年、生物機能に着目し、グルコース燃料電池[2]や微生物燃料電池[3]などのバイオ燃料電池が開発されていますが、従来の発電法に比べて出力性能が劣っています。 一方、シビレエイに代表される強電気魚は、体内の電気器官で変換効率が100%に近い効率的な発電を行っています。これは、ATP(アデノシン三リン酸)をイオン輸送エネルギーに変換する膜タンパク質が高度に配列・集積化された電気器官とその制御系である神経系を強電気魚が有しているためです。共同研究グループは、これを人工的に再現・制御できれば、画期的な発電方

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    rohiki1 2016/06/03
  • 乱雑さを決める時間の対称性を発見 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)理論科学連携研究推進グループ分野横断型計算科学連携研究チームの横倉祐貴基礎科学特別研究員と京都大学大学院理学研究科物理学宇宙物理学専攻の佐々真一教授の共同研究チームは、物質を構成する粒子の“乱雑さ”を決める時間の対称性[1]を発見しました。 乱雑さは、「エントロピー[2]」と呼ばれる量によって表わされます。エントロピーはマクロな物質の性質をつかさどる量として19世紀中頃に見い出され、その後、さまざまな分野に広がりました。20世紀初頭には、物理学者のボルツマン、ギブス、アインシュタインらの理論を踏まえて「多数のミクロな粒子を含んだ断熱容器の体積が非常にゆっくり変化する場合、乱雑さは一定に保たれ、エントロピーは変化しない」という性質が議論されました。同じ頃、数学者のネーターによって「対称性がある場合、時間変化のもとで一定に保たれる量(保存量)が存在する」という定理が証

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    rohiki1 2016/04/27
  • シナプスの微細構造まで鮮明に | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)多細胞システム形成研究センター感覚神経回路形成研究チームの今井猛チームリーダー、柯孟岑(カ・モウシン)国際特別研究員、金沢大学新学術創成研究機構の佐藤純教授らの共同研究グループ※は、生体組織深部の超解像イメージングを可能とする新しい組織透明化試薬「SeeDB2(シーディービーツー)」を開発しました。SeeDB2と超解像顕微鏡[1]を用いて、マウスやショウジョウバエの脳の蛍光イメージングを行い、シナプス[2]の微細な3次元構造を大規模に解析できることを示しました。 神経細胞はシナプスと呼ばれる構造で互いに連絡し合い、脳内に神経回路を構成しています。しかし、その構造は1マイクロメートル(μm、1μmは1,000分の1mm)以下と小さく、従来の光学顕微鏡でその詳細を観察することは困難でした。また、近年、光の回折限界[3]を超える分解能[4]を持つ超解像顕微鏡が開発されて

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    rohiki1 2016/03/11
  • 脳の進化的起源を解明 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)倉谷形態進化研究室の倉谷滋主任研究員、兵庫医科大学教養部門生物学の菅原文昭講師(理研倉谷形態進化研究室客員研究員)らの共同研究グループ※は、顎(あご)を持たない脊椎動物「円口類」に属するヌタウナギ[1]とヤツメウナギ[2]の脳の発生過程を観察し、これらの動物では見つかっていなかった脳の中の2領域を新たに発見しました。これにより、段階的に進化してきたと考えられてきた脳の各領域のほとんどが、5億年以上前にすでに成立していたことを明らかにしました。 脳は細かく領域化された複雑な器官ですが、各領域が進化の過程でいつ獲得されたのかについては、未解明な点が多く残されています。現在、地球上に生息する脊椎動物の中で最初に分岐したのは、顎を持たない「円口類」と呼ばれる動物群です。円口類と、ヒトのように顎を持つ「顎口(がっこう)類」との比較により、脊椎動物の脳の初期進化を解明できると

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    rohiki1 2016/02/16
  • 電気で生きる微生物を初めて特定 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所環境資源科学研究センター生体機能触媒研究チームの中村龍平チームリーダー、石居拓己研修生(研究当時)、東京大学大学院工学系研究科の橋和仁教授らの共同研究チームは、電気エネルギーを直接利用して生きる微生物を初めて特定し、その代謝反応の検出に成功しました。 一部の生物は、生命の維持に必要な栄養分を自ら合成します。栄養分を作るにはエネルギーが必要です。例えば植物は、太陽光をエネルギーとして二酸化炭素からデンプンを合成します。一方、太陽光が届かない環境においては、化学合成生物と呼ばれる水素や硫黄などの化学物質のエネルギーを利用する生物が存在します。二酸化炭素から栄養分を作り出す生物は、これまで光合成か化学合成のどちらか用いていると考えられてきました。 共同研究チームは、2010年に太陽光が届かない深海熱水環境に電気を非常によく通す岩石が豊富に存在することを見出しました。そして、電

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    rohiki1 2015/09/25
  • STAP細胞論文に関する調査結果について | 理化学研究所

    昨日12月25日に「研究論文に関する調査委員会」より調査報告書の提出があり、受理致しました。 調査報告書(全文)(2014年12月26日修正※、2015年1月8日修正※、2015年1月23日修正※) 調査報告書(スライド) 野依良治理事長コメント ※調査報告書(全文)について、一部に記載の間違いがあったため修正しました。 (訂正箇所:2014年12月26日) ①5ページ 2行目:【誤】約200kb 【正】約20kb ②10ページ 下から4行目:【誤】STAP幹細胞FES1 【正】ES細胞FES1 ③30ページ 1行目:【誤】データの捏造および改ざん 【正】データの捏造 (訂正箇所:2015年1月8日) 6ページ 20行目:【誤】第3染色体領域 【正】3つの染色体領域 7ページ 2行目、3行目:【誤】Charles river 【正】Charles River 9ページ 下から12行目:【誤

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    rohiki1 2014/12/26
  • 成体の脳を透明化し1細胞解像度で観察する新技術を開発 | 理化学研究所

    成体の脳を透明化し1細胞解像度で観察する新技術を開発 -アミノアルコールを含む化合物カクテルと画像解析に基づく「CUBIC技術を実現- ポイント 新規スクリーニング法を用いてアミノアルコールが成体脳の透明化を促進することを発見 1細胞解像度での全脳蛍光イメージング法を実現し、立体的な免疫染色像取得法も確立 全脳の遺伝子発現を比較する情報科学的解析手法を開発し、サル脳の透明化にも成功 要旨 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、脳全体の遺伝子の働きやネットワーク構造を3次元データとして取得し、サンプル間で定量的に比較するための基盤技術「CUBIC(キュービック)」を開発しました。これにより、成体のマウスと小型のサルの脳(マウス脳の約10倍の大きさ)を透明化し、1細胞解像度で観察することに成功しました。これは、理研生命システム研究センター(柳田敏雄センター長)合成生物学研究グループおよび理

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    rohiki1 2014/04/18