■ [マンガ][わかつきめぐみ]世界はわたしにやさしくない ひとつの同じ出来事が受け取る人によってまるで違うものになってしまう、ということは比較的了解しやすいだろう。だが、こういうことを言うと、それは「人によって意見が違う」ことだとしばしば誤解される。たとえばある人が「人類の平和のために戦争はないほうが良い」と発言すると、それに賛同を示す人もいるし「いや、大義名分のある戦争ならむしろ必要だ」と言う人もいれば「自分が戦争に行きたくないから戦争はないほうが良い、人類のことなんて知らないよ」と言う人もいる。こうした意見の相違は時に泥沼の議論を呼んでしまうのだけれども、もし議論をしっかり整理してある論理的な規則にしたがって結論を導こうと努力するならある程度調停することは可能だ*1。はじめに述べたことはこういうことではない。ひとつの同じはずの出来事は受け取った人それぞれに違ったものとして現れる。その