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ブックマーク / delete-all.hatenablog.com (6)

  • 上司が生きていた。 - Everything you've ever Dreamed

    前編→上司が亡くなった。 - Everything you've ever Dreamed 亡くなったはずの部長が生きている。そんな気がしてならない。通夜や葬儀は行われていないし、誰も死の状況や遺骨を確認していないからだ。今でも部長が遺していったものが発掘され続けているからだ。 「俺は他人にだけ厳しすぎた…部下は誰も俺の葬式には来ないだろう…」「俺を偶像崇拝しろ」そんな部長の生前の予言めいた言葉は現実となってしまった。予言より現実は厳しいものになってしまった。部下同僚のみならず仕事関係や親族からも縁を切られ、都内の寺で無縁仏になられた部長。 仕事上の関係から疎まれたのは「信頼は金で買うもんだ…未契約の、金銭の授受のない御社になぜ信頼されるような言動を求められなければならない?失礼ながら資主義を学ばれた方がよろしいのでは…」「見積時点の想定より2割ほど苦労したから2割増しで請求をしただけ…

    上司が生きていた。 - Everything you've ever Dreamed
  • 上司が亡くなった。 - Everything you've ever Dreamed

    「俺はチャンスをピンチに変える男だ…」「責任を取るためにお前ら部下がいるんだろう?」「なるへそ」が口癖で、在職時はその激しい言動で僕ら部下の心を熱くかき乱し、誰からも惜しまれずに2年前に自称寿退職された部長が人知れず亡くなっていた。 部長の死去に地球上で最も落胆しているのは僕だろう。なぜならクレーム処理に出向いた部長が「ミスの原因は…強いて言えば人間の業…ですかね…」「腹を切って話をしましょうや…」と言って新たなトラブルを起こすたびに僕が火消しを任されるなど、仕事の上で散々お世話をしたこともさることながら、結婚パーティーで締めのスピーチをしていただいたように公私共に大変に世話をしたからだ。 あのスピーチは今も語り草だ。「え〜最後になりましたが、長年連れ添った女房との協議離婚が先日成立したことを皆様にご報告させていただき新郎新婦へのお祝いの言葉にかえさせていただきます…」その後の僕ら夫婦の妊

    上司が亡くなった。 - Everything you've ever Dreamed
    rokujyouhitoma
    rokujyouhitoma 2014/12/16
    怪奇小説化決定。夢野久作や魯迅作品に通じる物あり
  • 妻から若い男を紹介されて漏らすほど動揺した。 - Everything you've ever Dreamed

    二週間ほど前、が若い男を紹介するといってきたとき僕に沸き起こったのは、嫉妬でも怒りでもなく烈しい後悔であった。こんなことになるならが働きに出るのを許さなければよかった。こんなことになるなら「私は裕福な暮らしをしたい」とが言いだしたとき、強くぶっておくのだった。そんな烈しい後悔だった。 「キミの給料では足りない」「人形のお洋服が買えません」が僕の収入への不満を理由にパート仕事を始めると宣言したとき、僕は反射的にに対して右手を振り上げていた。悲しかった。月一万八百円の小遣いでのやりくり。現場にヘルプで入って朝5時からのマッシュポテトを作り。常態化した12時間労働。小生意気な学生バイトから「ポテトマッシャー」「ユニットリーダー」という蔑称で呼ばれる日々。そんな非人間的でダリぃ日々に耐えてこられたのは、ダーリン、君がいるからだよ。そんな僕の想いは無に帰したのだ。 これは嘘だ。悪夢にちがい

    妻から若い男を紹介されて漏らすほど動揺した。 - Everything you've ever Dreamed
    rokujyouhitoma
    rokujyouhitoma 2014/05/20
    ???
  • 「なんとなく」離職率90パーセント - Everything You’ve Ever Dreamed

    年中同僚を見送ってきた。休み明けに3人辞めて、うち1人は今年入ってきたばかりの新人だ。新人が辞めるのは毎月のことで、ヴァンガード君、テルリン、アブラーノ、モンハン等々計7名。いずれも急の話であった。今年入社した若者8人のうち7人が退職した。一年以内離職率87.5%。嘘みたいな数字だ。 給料が安い、仕事がつまらない、残業が多いと音をぶつけて辞めればいいものを、なぜか意識の高い僕私をアピールして、「会社のビジョンが見えない」「空気が汚い」「飲ミニケーションがストレス」「呼び捨てにされるのが原始的」とええかっこしぃの上層部に言い残すものだから、「また若者が辞めるやんけ。お前らのせいや」と上層部から当たり散らされる会社の下層で残る者はたまったものではない。 1ヶ月しか在籍しなかった若者の遺言で、喫煙スペースの利用時間は減ぜられ、飲み会は原則前日朝までにオファーしなければならず、呼び捨ては禁じられ

    「なんとなく」離職率90パーセント - Everything You’ve Ever Dreamed
  • 退職金でキャバクラ嬢と特上カルビを - Everything You’ve Ever Dreamed

    今の会社に世話になって早八年、八だよ八、末広がりで縁起がいい、わけがなく、八は八でも七転八起、といった感じで、業績の悪化と後を絶たない離職者で会社は何とかやりくりをしている状況だ。退職金廃止の話を耳にしたのはそんな状況下だった。退職金でキャバクラのお姉ちゃんと特上焼肉、そんな淡い夢は桜の花と一緒に儚く散っていった。 総務課長の説明によれば、わが社は一年以内に離職する社員が全体の九割に迫る勢いなので退職金制度が実情にそぐわない、即座に解体すべし、という意見が部長会であがり、賛成多数で決定されたそうだ。僕は営業課長として、退職金を廃止するよりも、社員が辞めないようにする工夫や面接方法の改善をやるべきだと意見したが、業績悪化にともなう会社を覆う暗い影にとらわれたかのように、同僚たちのあきらめムード、仕方ないね感、職があるだけマシ思想たるや深刻で、あれこれの手続きを経て退職金制度は廃止になった。

    退職金でキャバクラ嬢と特上カルビを - Everything You’ve Ever Dreamed
  • twitterで知り合った友人が亡くなった - Everything You’ve Ever Dreamed

    彼女とはツイッターで出会った。共通のフォロワーがひらいた飲み会で初めて顔をあわせた。二月の東京だった。彼女が、僕の日記(つまりここだ)が面白いと言うので、調子にのり、ああ、よく言われますと冗談のつもりで言い返すと変なものを見るような目をしていた。それが彼女との最初だった。そして、それが最後だった。彼女は死んでしまった。 訃報をきいてすぐに僕は彼女のツイッターのホームをひらいた。「つぶやき」は五月を最後に終わっていた。終わりのほうは体調不良をほのめかす発言の頻度が増えていた。僕はまったく気付いていなかった。彼女は、彼女の言葉、彼女に気付かないまま流れていく世界を眺めてどう思ったのだろう?そして、不安を感じさせる言葉のあいだあいだには、健康になりたい、元気な体が欲しい、という願いの言葉があった。 仲間たちと彼女の通夜に行った。ツイッターで出会い、インターネットの向こうで知らないうちに病に斃れて

    twitterで知り合った友人が亡くなった - Everything You’ve Ever Dreamed
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