EU理事会(閣僚理事会)と欧州議会は12月9日、EU域内で一律に適用される人工知能(AI)の包括的な規制枠組み規則案(AI法案)に関して、暫定的な政治合意に達したと発表した(プレスリリース)。AIシステムの技術革新が急速に進む中、域内で提供されるAIシステムの安全性や基本的人権などEUの価値の保障を確保することが狙い。また、EUは世界初になるとみられるAI法案を、AI規制における世界標準にしたい考えだ。 欧州委員会が2021年4月にAI法案を発表して以降(2021年4月23日記事参照)、2022年末に提供を開始した米国オープンAIの生成型AI「ChatGPT」が大きな反響を呼ぶなど、AIへの投資は加速している(2023年9月26日付地域・分析レポート参照)。現地報道によると、世界的に開発競争が激化する中、域内での生成型AIへの過度な規制はEU企業を不利にするとして、ドイツやフランスなどの加