本音をいえば、僕は左だの右だのというラベル貼りや論争とは距離を置いて平穏に暮らしたい。 だからといって、人間が敵対するグループに分かれ、各々が自分たちの正義を盲目的に信じ込んでしまうという現象を理解しようとしなくてもよいかといえば決してそんなことはない。 それらの仕組みをある程度知って眺めるのと、全く知らずに怯えるのとでは大違いだ。 社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学 作者: ジョナサン・ハイト,高橋洋 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店 発売日: 2014/04/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (16件) を見る 本書の著者ジョナサン・ハイトは、ニューヨーク大学スターンビジネススクール教授を務める道徳心理学者であり、研究分野は道徳の情動的、直観的な基盤、リベラルと保守主義の間に見られるような党派間や文化間での道徳のとらえ方の違いの分析である。 ま