2011年3月に東京電力が実施した計画停電を、データセンターや各社の情報システムは無事にやり過ごすことができた。この夏は計画停電を実施しない見通しを東京電力は示している。しかし「万が一の再実施を想定せずにこの夏を迎えるべきではない」と警告する声もある。情報システムの担当者はどう構えておくべきなのか、BCM(事業継続管理)に詳しいガートナー ジャパンの石橋正彦セキュリティ担当リサーチ ディレクターに聞いた。 ユーザー企業の動きはどうか。 3月中旬に計画停電が打ち出された当時は、自家発電装置の購入や設置の見積もりを取るなどしていた企業が多かった。また、関東圏外のセカンダリサイトを持たない企業では、中部や関西方面のデータセンター業者から見積もりを取る動きがかなり出ていた。 しかし4月に入ってからは、かなり楽観的な空気が漂い始めている。データセンターの見積もりを取ったまま何もせず静観しているところ