図書館でたまたま手に取る。情報文明論とか情報社会論に近い論考をとてもわかり易い表現にまとめている。 ウェストファリア体制によって生まれた国民国家や、民主主義のブームがおわり、「超国籍国家」が作る<場>に個人がぶら下がるというのが主張。 そのレイヤー化した世界が決してユートピアではないということを繰り返し説明しているところが真面目だなとおもった。ジャーナリストらしくないというか。 超国籍企業が(国家から)軍事力を奪うという章はまるごと主張に無理がある。そのあたりをサイバーセキュリティの研究で補完できるかかもしれないなと思いながら読んだ。 全体的にすごいいい本だし、筆者のスタイルに共感するところ多し。