「経営陣に盲従し、忖度する歪(いびつ)な企業風土」。中古車販売大手ビッグモーターによる保険金水増し請求問題の一因を、特別調査委員会はそう指摘した。前社長の兼重宏行氏ら経営陣が徹底して社内で浸透を図った経営指針。その背景に、とあるコンサル会社の存在が取り沙汰されている。 【写真】取材に応じたビッグモーターの経営コンサル会社 社員が「幸せだなあ!」と唱和ビッグモーター次期社長の和泉伸二氏は先月25日の会見で「行き過ぎた業績管理、不合理な目標設定、頻発する降格人事、こういったものにより徐々にいびつな企業風土を作ってしまった」と発言した。 そのいびつな企業風土を象徴する一つが、同社が全社員に配布していた「経営計画書」という手帳の内容だ(現在は撤回)。「幹部には部下の生殺与奪権を与える」など上意下達を重視する文言のほか、「(社員が)毎日口に出して言う言葉」として「幸せだなあ!俺はツいてる!」といった