仕事、人間関係、家庭、子育て……。いろいろ抱えながら、多忙な日々をひたすら疾走しているあなた。冬の夜のひととき、「大人も号泣できる絵本」をゆっくりと開いて、その疲労とストレスをすっきり洗い流してデトックス(解毒)しましょう! 『涙腺刺激度』(☆3つが最高)はあくまでもガイドの主観ですので、ご了承ください。 『悲しい本』(涙腺刺激度 ☆☆☆) とにかく泣きたいあなたに。悲しみを見つめてみませんか 悲しみとは、かくも人を蝕むものか。最愛の息子を亡くした男のモノローグ。ところどころユーモアを交えた語り口に、身を切るような喪失感がにじんで痛い。今秋映画化された『チャーリーとチョコレート工場』原作本の挿画家、クェンティン・ブレイクが描き出す男の姿は、流れるロンドンの風景の中でそこだけが光を失っている。 光のあった日々。男は、ロウソクの灯を見つめてそれを思う。 「……幸せそうに見えるかもしれない。じつ