突然ですが、都会に飽きたので一人旅に出ました。 時間だけはある暇人なので、国内旅行をする際は基本的に青春18きっぷを使うことにしています。おしりが圧迫されますが、移り変わる景色を眺めながら読書をするのもなかなか良いものなのです。 で、今回も鈍行で東京を脱出したのですが、東京から出る度になんだか「ざまあ見ろ」という気持ちになるのです。別に誰かに恨みがあるわけでもないし、どこがどう「ざまあ見ろ」なのか全くわからないけれど、とにかくせいせいするわけです。この傾向は、どうやら電車の一人旅のときに強くあらわれるように思われます。 そんなことを旅ごとに感じていたのですが、村上春樹の『辺境・近境』という旅行記にも似たような気持ちが書かれていることを最近になって知りました。無人島に来た村上春樹は、以下のような気分になります。 どうだ、ざまあ見ろと思う。誰に向かってそう思っているのかは僕にも正確にはわからな