1.米国発のクラウドコンピューティングの大波 1990年代の半ば、米国発の「インターネットの大波」が世界を席巻し、ソフトウェア・サービス等において米国が世界で圧倒的な地位を築いた。今、第2の大波として、「クラウドコンピューティングの大波」が世界を席巻し始めている。クラウドコンピューティングは、現在は米国IT企業大手によるサーバ/ストレージ/サービス(※注1)のアウトソーシング事業の攻勢と見ることもできる。この先には、サーバ/ストレージ/サービスを「ICT資源」としてアウトソーシングする事業者が世界中で多数生み出され、これらの事業者と利用者の間に国際的なマッチングサイトや仲介業者が介在して、「資源」の売買が行われる「ICT資源の国際市場(Infocomm Resource Marketplace)」が新たに生み出されるかも知れない。 ※注1:安価なシステム開発環境を提供することもこの中に