経営学を超えた「横への力」がなければ経営者の能力拡大装置になれない ――連載では、書籍の執筆やテレビのコメンテーター、経済同友会などでの「課外活動」が、コンサルタントとしての「職人」の仕事や「経営」の仕事と深く関わるようになってきたと話しておられました。具体的には、どういう関わりがあるのでしょうか? 御立 いろいろなことをやらせてもらったので、飽きるヒマがなく、辞めずに済んだ……というのは冗談ですよ。一言で言えば、ビジネス以外の要素が企業業績に与えるインパクトがどんどん大きくなっている。そういう時代背景のもとでは、通常の経営学以外の領域とビジネスをつなぐ力がないと、「職人」としてもクライアントの相談相手になりきれないわけです。 ダボス関連の会議に出る、異分野の専門家と本を書く、といった「課外活動」は、自分が学ぶ分野を経営学から「横」へ広げる活動でもあるので、いわば「職人の修業2.0」みたい