ドラクエの映画で起きた「SNS夏のネタバレ祭り」で思うこと - 社会の独房から 私はネタバレされてもあまり気にしない。気にしない理由の一つは、叙述トリックものが好きだからってのはあるだろう。叙述トリックものはジャンルそのものがネタバレである。しかし、予め知って読むと構造を理解しやすい側面もある。東野圭吾作品なら、まぁ叙述トリックものだろうなと思って読むだろう。 もう一つは、子どもの頃にゲーム進度の速い人からネタバレされまくった経験があるからだ。耐性がついたというよりも、ネタバレで知った結末と、実際に過程を追って経験した結末とは、感じ方が全く違うことを知れたのが大きい。同じ物語でも、他人と自分の経験は異なる。ネタバレであっても異なるフィルターを通ることになる。 もちろんネタバレを知ると、初見の驚きは減る。その一方で驚きによって作品を冷静に読解できない場合もある。驚きがあっても、繰り返し体験す