最近、週刊誌上で「子宮頸がん検診を受けてはいけない」 「上皮内がんは治療しなくてよい」などと書かれた記事が掲載されていることを知り、 腰が抜けるほどびっくりしました。 医療が進歩した今日でも、子宮頸がんは放置すれば死に至る悪性疾患であることに変わりありません。私たちの阪大病院でも多くの患者のみなさんの悲しみの声を聞きながら何とか健康を取り戻していただくよう懸命に治療をしています。子宮頸がんの罹患率と死亡率は、細胞診による子宮頸がん検診を受診すれば、受診しない場合と比べて、減少することが科学的に明らかにされています。わが国においても、厚生労働省研究班が詳細に検討し、「有効性評価に基づく子宮頸がん検診ガイドライン」1)において、「細胞診による子宮頸がん検診が有効である」という結論を公表しています。 日本には、検診で異常が発見された場合には次の精密検査を確実に受けていただき、その結果に基づいて、