「簡単に憲法を語るな」と言われて 臨時国会が閉会した12月9日、安倍首相は、記者会見で、憲法改正は「たやすい道ではないが、必ずや私の手で成し遂げたい」と述べた。このロジックであると、憲法改正がなされなければ、安倍首相がどこまでも続投し続けることになる。ややこしい話になってきた。 同じ頃、私は自民党本部において、憲法改正推進本部で講演をしていた。 私は、こう述べていた。日本には停滞感が漂っている。若者の1割しか自分が国を変えられると思っていない。50歳を超えた私ですら、「簡単に憲法を語るな」と老輩の方々に怒られる。憲法解釈が錯綜し、現実との関係が曖昧になっているにもかかわらず、「簡単に言うな」の大合唱で何も変えることができないのは、この国の停滞の象徴だ。意味不明の訓詁学と化した9条問題は、官僚・政治家・言論人らに、膨大な無駄な時間の浪費を強いており、国力を疲弊させている。今の日本にこのような