ビジネスでも少なからぬパイプがありそうだ。記者が平壌で出会った台湾人の男性は、台湾の医療関連会社に勤めている人物で、平壌ではすでに7年以上、医薬品などの代理店事業を行っているという。「北朝鮮は中国から大量の医薬品を輸入しているが、ニセモノが多く誰も信頼していない」とこの男性は打ち明ける。そのため、医療技術の水準が高い台湾製の薬がとても人気なのだという。 この男性は次のようにも言っていた。「北朝鮮の患者の中には、次のような言い方がある。中国語で『薬到病除』(薬は病気を取り除く)という言葉があるが、中国製の薬は『薬到命除』(薬が命を取り除く)だ、とよく聞く」。加えて、北朝鮮の医師の中には、台湾で研修を受けるケースも多く、そうした人の往来は日常茶飯事のようだ。「特に心臓外科などの医師は北朝鮮のほとんどの医師が台湾で研修している」と、この男性は説明していた。 医療分野での台湾企業の進出が顕著 この