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ブックマーク / finalvent.cocolog-nifty.com (5)

  • [書評]反哲学入門 (木田元): 極東ブログ

    率直に言うと暇つぶしくらいの気持ちで木田元「反哲学入門」(参照)を買った。というのも、たぶんまたいつもの木田先生の著書と同じ内容なんじゃないかなと高をくくっていた。が、比較的新刊書っぽいし、見開いたところにちょっと気になる話(subjectという言葉の歴史の解説)があったのと、前書きを見るとまたぞろ口述筆記らしいが木田先生だからいいかと思った。夜、眠くなるかもなと読み始めたが、やばいやばすぎる。すごい面白い。二時間くらいで読めるが、もったいなくて読書速度が遅くなる四時間くらいかかる。すると徹夜になると思ってとりあえず閉じた。 書の内容は木田ファンなら特に目新しいことはないと言ってもいい。講談社学術文庫「反哲学史」(参照)と同じと言っていいかもしれない。その意味で結局書も「反哲学」とメルロー=ポンティ風なタイトルになっているが、要するに後期ハイデガー論である。なので当然、ハイデガーや「

  • パキスタン・モスク籠城事件、雑感: 極東ブログ

    パキスタン、イスラマバードのモスク籠城事件は、パキスタン政府の決断による治安部隊の強行突入によって悲劇的に終了した。事件は、3日、イスラマバード中心部の礼拝所ラル・マスジード(赤いモスク)と併設されるイスラム神学校(マドラサ)に籠もる過激な原理主義者と政府治安部隊との銃撃戦で始まったというのだが、この問題を扱った日大手紙(朝日、読売、毎日、産経)社説からは全体構図がわかりづらかった。どうわかりづらいかをそれぞれ引用して指摘するのも空しいので省略するが、社説というのは主張以前にその事件がなんであったのかわかりやすく書くべきなのではないかと思った。 事件だが、重要な背景として中国人拉致の問題がある。12日付朝日新聞社説はこの背景を次のようにさらっと書いていた。 欧米の映画音楽ソフトを売り物にする店に押しかけて商品を持ち去る。「いかがわしい商売をしている」と、中国人を拉致する。一部の学生は、

  • なぜフランスはスカーフを禁止するのか: 極東ブログ

    昨年、フランスのライシテ(非宗教性)について書き忘れていた。フランスでは日同様信教は自由であるが、同時に憲法で「非宗教性」が明記されている。端的に言えば、フランス国家はまったく諸宗教から独立していなくてはならない、ということであり、そのことから公共病院や公教育において、宗教性が厳格に排除される。そこで、昨今の問題となっているのが、イスラム教徒の女子学生のヘッドスカーフだ。単純な話では、学校ではスカーフをしてはいけないということで、それに反対する生徒が退学処分にされたりした。この問題はイスラム教徒から猛反発を受け、社会問題になったのだが、年末シラク大統領は法制化を決断した。 ニュースは、仏国家功労章を受章した山口昌子を抱える産経のニュース「公立校のスカーフを禁止 宗教色排除で仏大統領」が、国家寄りではあるものの、適切だろう(参照)。 フランスのシラク大統領は17日、大統領府で国民向けに演説

    rrmmjjff
    rrmmjjff 2009/07/19
    共和国原理についても
  • 白川静は「と」だと思う: 極東ブログ

    白川静の漢字についての話は、膨大な「と」(「とんでもない」法螺話)だと思っている。こんなものをありがたがるの知識人がいるのも、なさけないことだなと思っている。が、そういう意見を見かけたことがない。ま、いいか。自分ではそれで決着が付いている。だが、どうも最近、天声人語など白川説を使ったエッセイのようなものをみかける機会が多く、不快というか、阿呆臭くてしかたない。誰かきちんと専門家が批判せーよと思うのだが、批判というのがあまり見あたらない。と、そんなことを思っていたら、面白い話をブログで見つけた。羊堂舗(2004-02-06)「ここはひどいインターネットですね」(参照)である。そこから関連の話を読んだ。 知らなかったのだが、2ちゃんねるで白川静が「と」じゃねーのということで話題になっていた。ふーんという感じだ。やっぱ、白川静は「と」だと思う人は少くないようだ。やっぱなと思う。対極で出てくる藤

  • アジアで初の共和国は台湾民主国ではないのかな: 極東ブログ

    NHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー」に私は関心がなく一回目は見なかった。二回目は「天皇と憲法」(参照)という標題なので、どうせまたつまらないお話かと、スルーするつもりでいたが、番組紹介では大日帝国憲法の話になるとのことで、新研究の成果でもあるかなとちょっと期待して見た。 はずれ。率直な印象をいうと、新味がないな、レベル低いなというもので、高校生向けの教育放送の歴史講座のほうがまだましなのではないかと思った。ついでに言うと、論客三名の人選にも問題があったと思う。総じて、安っぽい作りの番組だなとは思った。が、特に、あれは違っているとか批判というものでもない。こんなものでしょ。 一つ気になったといえば気になったのは、正確な文言は忘れたが、アジアの近代史関連で、中華民国をアジアで最初の共和国としていた点だった。そう言って間違いでもないので目くじらを立てるものではないが、もしかしたらそれ

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