国家主義にからめとられないネットワークを模索したい グローバリゼーションの進展は世界中で様々な矛盾を生み出し、同時にこれに反発して宗教的な原理主義が噴出している。グローバリゼーションは世界に何をもたらし、その先にいったい何が待っているのだろうか。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)研究員の鈴木謙介さんに聞いた。 <新自由主義は原理主義と表裏一体> ◆世界中で原理主義の台頭が目立ちますが この10年くらいの間にいくつかの問題が目に見えて台頭してきました。ポスト冷戦体制がある程度固まってきた後で、いったい誰がどういうパワーを持って世界を動かしているのかという問題がかなりクリアーになってきました。 その中のエージェントを三つあげるとすると、一つはアメリカという国家がアクターです。もう一つが市場原理主義という、どちらかというと企業がアクターになっているもの。そして反グロ