ロシア政府は、国家反逆罪やテロ罪の最高刑を引き上げるなど、矢継ぎ早に刑法を改正した。ウクライナで「特別軍事作戦」を続ける中、刑事罰の厳格化で国内の引き締めを図る狙いとみられる。国際刑事裁判所(ICC)が3月にプーチン大統領に逮捕状を出したことに対しても、新条項でICCへ協力する動きの封じ込めを図っている。 今回の刑法改正は、4月28日にプーチン氏が署名して成立した。中でも、従来は懲役20年だった国家反逆罪の最高刑を終身刑へ引き上げた点が注目される。ロシアは死刑の執行停止を続けており、終身刑は最も重い刑罰に相当する。