スタジオジブリ最新作「かぐや姫の物語」が11月23日、全国で公開された。 本作で初タッグが実現した高畑勲監督と作曲家の久石譲さんが作品に込めた熱い思いを語りあった。 観客の心に寄り添う音楽と「わらべ唄」 ――これまでお二人での対談は? 高畑 初めてですね。 ――1984年の「風の谷のナウシカ」(宮崎駿監督)で高畑さんがプロデューサーを務めていた時に久石さんと会ってから30年。初めて監督と作曲家という形で仕事をされましたね。 高畑 僕はこれまで久石さんにわざとお願いしてこなかったんです。「風の谷のナウシカ」以来、久石さんは宮崎駿との素晴らしいコンビが成立していましたから、それを大事にしたいと思って。でも今回はぜひ久石さんに、と思ったのですが、諸事情で一度はあきらめかけた。しかし、やはり、どうしても久石さんにお願いしようという気持ちが強くなったんです。 ――依頼を受けた久石さんは? 久石 最初