アート界において、女性アーティストたちは、長らく過小評価されてきたが、グラフィティの世界では、その傾向がひときわ顕著だった。過去数十年間、グラフィティは、ほぼ、男性に独占されてきた。この男性的シーンに女性が参加するのは、安全性の問題、根強い性差別のせいで非常に困難だった。特に、ここ数年、コロンビアでは、女性に対する暴力が蔓延している。2017年夏の報告書によると、2010年から2015年には、1時間あたり16人の女性が性暴力の被害に遭ったという。 2016年11月、コロンビア政府とコロンビア革命軍(FARC)が和平合意に至り、50年以上続いた内戦に終止符が打たれた。内戦では、20万人以上の命が奪われ、700万人近くが住む場所を追われた。それから1年が過ぎ、女性たちは、自らの役割を奪い返すために、ストリートでグラフィティをツールに、ジェンダー問題、人種問題、性暴力などを助長する先入観に挑んで