「スペースインベーダー」「パックマン」「スーパーマリオブラザーズ」など、これまでに世界的なヒット作を数多く生み出してきた日本のゲーム業界。その作風などに興味を抱き、日本でゲーム研究がしたいからと、海外からはるばるやって来た留学生の姿を、筆者も所属する日本デジタルゲーム学会の研究会に足を運ぶと毎回必ず見掛ける。 東北学院大学教養学部の准教授で、日本デジタルゲーム学会広報委員も務める小林信重氏によると、「留学生の数は、2000年代から増え始めました」という。ところが、日本では肝心要のゲーム研究をしている大学と指導ができる教員、研究のポストの数が非常に少ないため、留学生の受け入れ体制が不十分な状態がずっと続いている。開発志望の場合は、工学部でプログラミングなどを学ぶという手はあるが、とりわけゲームの歴史や文化、産業、経済などの研究ができる所は、ほとんどないというのが現状だ。 「ゲーム大国」と言わ