日本で初めて(世界初でもある)現在のような使い捨て生理用ナプキンが発売されたのは、今から56年前、1961年の11月のことである。 坂井泰子さんという1人の若い主婦が、女性が安心して月経日を過ごせるようにしたいとの一念から会社(のちにアンネ社と命名)を立ち上げ、協力者たちとともに発売した「アンネナプキン」は、瞬く間に日本中の女性たちの支持を得、ただひたすら憂鬱なものとされていた月経のイメージそのものまで変革した(月経を「生理」と呼ぶのはNG!? アンネナプキンの登場によって劇的に変わった月経観)。 アンネ社がアンネナプキンを発売しなくても、遅かれ早かれ他のメーカーが使い捨てナプキンを発売していただろう。しかし坂井さんと、アンネ社に出資したミツミ電機社長の森部一(はじめ)さん、そして、森部さんからアンネ社のPR課長に抜擢された渡紀彦さんなくしては、あれだけの月経観の変革を成し遂げることは不