<十分な内需があるはずの日本が、他の先進国のように成長できない大きな要因は、日本人のメンタルにあった> 日本経済はバブル崩壊以降、30年にわたってほとんど成長できない状況が続いている。日本が成長できなくなった最大の理由は、経済の屋台骨だった製造業がグローバル化とIT化の波に乗り遅れ、国際競争力を失ったことである。 だが、成熟した先進国は豊かな消費市場が育っているので、輸出競争力が低下しても国内消費(つまり内需)で成長を継続できるケースが多い。実際、アメリカやイギリスは、製造業の衰退後も内需を原動力に高成長を続けている。 日本は他の先進諸国と同様に、十分な内需が存在しているはずだが、どういうわけか日本の国内消費は低迷が続いており、これが低成長の元凶となっている。 一部からは消費増税が原因であるとの指摘も出ているが、税は経済学的に見て成長を根本的に阻害する要因ではなく、しかも欧州各国が15~2