「マクドナルドらしさ」にこだわり、ブランドコントロールを徹底する――。そう語る原田泳幸氏は次々と改革の手を打ってきた。その成果は、2011年まで既存店売上高が8年連続して前年を上回るという業績に表れている。「戦略的閉店」として2010年には433店舗を閉じ、最近は大型ドライブスルー店舗の拡大に力を入れる。だが、常に最重要課題として位置付けているのは人材育成だという。 インタビュー/長坂邦宏 nikkei BPnet編集 文・構成/宮島 理 写真/中岡泰博 店舗を急拡大したため、人材が育っていなかった ――原田会長はさまざまな改革に取り組み、その一環として2010年には433店舗を「戦略的閉店」し、現在約3300店舗となっています。この戦略的閉店とは、どういった問題に対処するために行ったのでしょうか。 原田泳幸氏(以下、原田) 弊社の約40年の歴史(1971年に銀座に1号店)を振り返りますと