ソフトバンクが2012年10月15日に発表した、米携帯電話3位のスプリント・ネクステル買収(関連記事)に対し、株式市場では高評価が多い。ソフトバンク株価は買収報道後に急落したが、会見翌日に急反発し、現状は安定的に推移している。通信業界だけでなく、IT/ネット/ゲーム業界に幅広い見識を持つBNPパリバ証券の山科拓シニア・アナリストに改めて評価を聞いた。 今回の買収について、改めて評価を聞きたい。 ターンアラウンド(企業再生)が主眼であればキャピタルゲインを目的とした「投資」と割り切った見方もできる。一方、事業のシナジーを考えると、インフラや端末の調達力強化(スケールメリット)や2.5GHz帯TD-LTEの推進(次期iPhoneにおける2.5GHz帯TD-LTE対応への期待を含む)などが挙げられる。ただ、今のネットの世界に目を向けると、ハイテク企業各社でOTT(Over The Topサービス