今季の小型鯨類の追い込み漁が始まった和歌山県太地町で、捕獲したイルカを飼育する漁港内のいけすの網が、何者かに切断されていたことがわかった。 中にいた約50頭のイルカは逃げなかった。 オランダなどを拠点とする環境保護団体「ザ・ブラック・フィッシュ」がホームページ(HP)で犯行を公表しており、県警新宮署は、器物損壊と威力業務妨害の疑いで捜査している。 同署や太地いさな組合などによると、28日午前7時頃、同組合と町が所有する湾内のいけす(縦横各12メートル)14基のうち6基で、水深約2メートル付近の網が数十センチにわたって切られているのを組合員が発見。同署に被害届を出した。 HPで団体は、「27日夜、ダイバーが網を切り、たくさんのイルカを逃がそうとした」などとしている。