テヘランのサウジアラビア大使館前でシーア派指導者ニムル師の処刑に抗議する人々 Raheb Homavandi/TIMA-REUTERS 新年早々、サウジアラビアのサルマン国王は、かねてより死刑判決の出ていたシーア派指導者を処刑しました。この処刑がイランを激怒させることは承知の行動であり、その直接の原因としてはサウジ領内におけるシーア派反政府運動が、イエメンでのフーシ派と連動する中で、アラビア半島の平和を脅かしていることへの危機意識があると推測されます。 では、これでサウジとイランの関係はどんどん悪化していくのでしょうか? 例えばサウジと「シーア派の多数支配によってイランとの関係を強めつつある」イラクの現政権との関係が決定的に悪化したり、さらにはイランを挟撃する効果を計算してサウジが同じスンニ派のISIL勢力との対決から逃げたりするようなことがあるのでしょうか? その延長線上で、中東で本格的