4月5日の東京株式市場はほぼ全面高の展開となった。取引開始直後には買い注文が膨らみ、日経平均株価は9時9分に前日比591円08銭高の1万3225円62銭まで上昇した。1万3200円台は2008年8月以来、4年8カ月ぶりのことだ。終値は前日より199円10銭(1.58%)高い1万2833円64銭。東証1部の出来高は64億4000万株と、初めて60億株を超えて過去最高を記録した。 日本銀行の黒田東彦・新総裁が打ち出した「量的・質的金融緩和」に市場は好感。80年代末期のバブル時代さながらの熱気に包まれた。 全面高にもかかわらず、買われなかった銘柄もある。パナソニック株の5日の終値は、前日比12円(1.96%)安の612円。608円まであった。 バブルの再来を思わせる熱気がパナソニックの頭上を通り過ぎていったのは、津賀一宏社長の、この一言が原因だ。 「(プラズマテレビからの撤退については)可能性が