柄沢祐輔、田中浩也、藤村龍至、ドミニク・チェン、松川昌平各氏による『設計の設計』について、読みながら感想を書いていくかもしれないし、これでよすかもしれない、ともあれ、その第1回目。 メタボリズムの代表作とされる中銀カプセルタワービルは、「それぞれの部屋の独立性が著しく高く、部屋(カプセル)ごとに交換することも、技術的には可能な設計になってい」たが「実際には、2010年に至るまで一度も交換されたことはな」かった。なぜか。 建築は、たとえばアジャイル開発のようなものとも違って、流動的な集合知をやはりどこかで切断する、つまり無限のバージョン・アップを止めてしまう行為です。それは、メタボリズムの理論でつくられた建築が、実際には更新されなかったという問題ともパラレルです。 『設計の設計』p.14 柄沢祐輔氏の発言より また、「メタボリズムもカプセルをつくる工場の生産ラインまで確保しておかなくてはいけ
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