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ブックマーク / yosyan.hatenablog.com (12)

  • インフルエンザ・シーズンの定番のお話 - 新小児科医のつぶやき

    診察室に入るなり開口一番、 熱があるからインフルエンザの検査をしてもらうように園(保育所、幼稚園)で言われました。 この手の要求は年々増えている気がします。これも診察室段階でなく受付段階で起こっている事も多々あります。でもって、これをどう解釈するかです。私は開業医ですから、そうそう無碍にはできませんので、そういうアドバイスをもらったぐらいで対応しています。インフルエンザを疑って検査するかどうかは、診察の上であくまでも医師が決めると言う体裁を取っているわけです。そいでもって、インフルエンザの可能性があり検査を行う方向に進めば角も立たないのですが、そうでないケースが少々困ります。だって、まだ37度代前半で結構元気だったりするれば、 診察時点ではインフルエンザ以外の可能性も高い もし結果的にインフルエンザであったとしても検査のタイミングが早すぎるその旨を説明して「検査は行わない」と告げる事になり

    インフルエンザ・シーズンの定番のお話 - 新小児科医のつぶやき
    ryozo18
    ryozo18 2014/01/15
    メモ
  • 東大教授の医療費削減理論 - 新小児科医のつぶやき

    skyteam様のところで取り上げられている記事が興味を引きました。元は週刊ダイヤモンドに掲載されていたものですがまず引用します。 医師の数や病院設備の抑制も医療費削減の一法となりうる 東京大学大学院経済学研究科教授 井堀利宏 わが国では最近医師不足が問題になっている。救急患者が多くの病院をたらい回しにされた揚げ句、必要とされる医療を十分に受けられなかった事例が 時々報道される。このような不幸な事例は医師の不足による場合が多い。 医師の総数は増加しているが、 医療需要の増加に追いついていない。しかし、医療サービスを無限に拡大することはできない。そうすれば膨大な財政負担が生じる。 受益者負担の原則が適用される民間の私的財・サービスの場合であれば、必要度や購買力のあるなしで、供給対象を選別することが できるし、それに対し、特に不満はないだろう。しかし、医療のように半ば公的サービスの場合、誰でも

    東大教授の医療費削減理論 - 新小児科医のつぶやき
    ryozo18
    ryozo18 2008/04/23
    井堀先生の暴論/しかしアクセスコントロールは不可避だとおもうんだがどうなんだろう?
  • 悲鳴 - 新小児科医のつぶやき

    「緊急的産婦人科医確保が必要な医療機関の調査」報告書とは厚労省が産科医緊急派遣の検討に用いられた日産科婦人科学会の調査資料です。相当踏み込んだ内容で日産科婦人科学会の危機感がヒシヒシと感じずにはおられません。是非原文を読んで頂きたいのですが一部を紹介します。 冒頭から強烈です。 この調査はあくまでも「緊急派遣が行われることを前提として、どうしても必要な病院」に関するものであり、「医師不足の病院」を調査したものではない。医師不足の病院は他にも多数存在する。調査結果の検討に際してはこの点に十分留意する必要がある。 また、この調査報告書の内容はあくまでも調査時点のものである。今後の情勢の変化により実態との乖離がおきる可能性も考えられる。そのような問題の影響を最小限にするため、委員会は、今後も調査を継続し、必要に応じて追加報告を行う方針である。 産婦人科医の緊急派遣が必要な病院について14都

    悲鳴 - 新小児科医のつぶやき
  • 中原先生 - 新小児科医のつぶやき

    不自然なぐらい触れてなかったのですが書きます。まずは小児科医なら誰でも読んでことがある遺書です。 少子化と経営効率のはざまで 「週刊文春」誌に報じられた通り、都内の病院で小児科の廃止が相次いでいます。 私も佼成病院に奉職して12年が経過しましたが、この間、近隣病院小児科の縮小・廃止の話は聞きますが、中野・杉並を中心とする城西地域では新設、拡充の連絡は寡聞にして知りません。 もちろん一因として世界に類を見ない早さで進展するわが国の少子高齢化をあげる事ができます。小中学校には空き教室が目立ち、都立高校の統廃合の計画も明らかになりつつあります。 しかし、小児科消滅の主因は厚生省主導の医療費抑制政策による病院をとりまく経営環境の悪化と考えられます。生き残りをかけた病院は経営効率の悪い小児科を切り捨てます。現行の診療報酬制度(出来高払い)では、基的には薬は使えば使っただけ、検査を実施すればしただけ

    中原先生 - 新小児科医のつぶやき
  • 柳沢答弁と15人のユダ - 新小児科医のつぶやき

    昨日は予算院会ネタを1回休みましたが柳沢大臣と安倍総理の答弁の拠り所とした聖書である医師の需給に関する検討会報告書をやっと読み終わりました。この検討会に名を連ねた委員は、 池田康夫慶應義塾大学医学部長 泉 陽子茨城県保健福祉部医監兼次長 内田健夫社団法人日医師会常任理事(第13回〜) 江上節子東日旅客鉄道株式会社顧問 川崎明徳学校法人川崎学園理事長、社団法人日私立医科大学協会長 小山田恵社団法人全国自治体病院協議会長 水田祥代国立大学法人九州大学病院長 土屋隆社団法人日医師会常任理事(第1〜12回) 長谷川敏彦日医科大学医療管理学教室主任教授 古橋美智子社団法人日看護協会副会長 田麻由美読売新聞東京社編集局社会保障部記者 矢崎義雄 (座長) 独立行政法人国立病院機構理事長 山修三社団法人日病院会会長 吉新通康東京北社会保険病院管理者、社団法人地域医療振興協会理事長 吉村

    柳沢答弁と15人のユダ - 新小児科医のつぶやき
  • 長崎除細動事件 - 新小児科医のつぶやき

    3月6日付 長崎新聞より 遺族が賠償求め提訴 奈良尾病院で「除細動遅れ死亡」 二〇〇五年二月、新上五島町の県離島医療圏組合奈良尾病院に入院していた女性=当時(70)=が心室細動で死亡したのは除細動の遅れなど病院側の過失が原因として、遺族ら九人が五日までに、同組合に損害賠償約四千二百万円の支払いを求める訴訟を長崎地裁に起こした。第一回口頭弁論は四月十七日。 訴えによると、女性は同年二月十二日、体調を崩し血圧が高いことから同病院に入院。十四日午前六時半ころ、病院内のトイレで倒れているのを入院患者が発見した。駆け付けた看護師の呼び掛けに「はい」と答えたが、同三十四分に心室細動の波形が確認された。 医師らは心臓マッサージをした後、同四十三分に電気的除細動器でショックを与え、除細動に一回成功。しかし、心臓の収縮力が次第に衰え、同七時五十分に死亡した。死因は慢性心不全による心室細動だった。 原告側は「

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  • 正しい怒り - 新小児科医のつぶやき

    「北村のブログ」よりたらい回しを読みながら感じた事です。内容は状態の悪くなった御親戚が、紹介状を書いた加古川市民病院と、紹介先の姫路医療センターの間で宙ぶらりんになって治療先が決まらない悲劇を書かれています。どんな病気かは具体的に書かれてはいませんが、手際の悪さに猛烈に憤慨されていました。気持ちは良くわかります。誰だって書かれたような扱いを受けると怒るに決まっています。しかし怒るだけでなく冷静にわかる範囲で状況を分析しているのには感嘆します。 すったもんだの末に加古川市民病院で治療を受けることになって、待合室で待っている間に考えられた事だと思いますが、次のように書かれています。 待っている間、掲示板等を見ていたらこの4月から病院の医師が減少するので、ご協力をとのメッセージが書かれていたので、叔母を病棟に運ぶ際に移動ベッドを押しておられた看護婦さんにそのことを尋ねると、内科が中心で、それも半

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    ryozo18
    ryozo18 2007/03/07
    ※欄の振幅ぶりがすごい
  • 救急の黄昏 - 新小児科医のつぶやき

    昨日のネットで話題になった判決です。既にかなり論議されていますが、私も触れてみます。昨日のコメント欄にも情報が寄せられていますので、そこから適宜引用させて頂きます。まず判決文は http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/5DC0E6DAEC784F5649256DD70029B153.pdf にあります。慣れてないものにとってはとっても読みづらいのですが、頑張って読んでみます。 判決文なのでAとかBとかありますが、ある程度我慢して読んでください。事件の概要を判決文から追っていきます。 Fは,平成5年10月8日午後4時23分ころ,Jを助手席に乗せた乗用車を運転中,奈良県五條市a町b番地先路上(県道c線)で,民家のブロック塀に衝突する交通事故を起こした。乗用車は,前バンパー,ボンネット,左右前フェンダー凹損等の状態であり,前部が大破し,ハンドル等の作動実験は不能であ

    救急の黄昏 - 新小児科医のつぶやき
  • 実話の裏付け - 新小児科医のつぶやき

    m's blogを主催されている管理人様から首都圏の周産期医療の危機を象徴するコメントを頂いた事があります。再掲させて頂きます。 私が知っている医者から直接聞いた話です。 昨年の今頃、緊急帝王切開の妊婦さんが群馬か栃木 (どちらだったかは残念ながら記憶にありません) からヘリで山梨の県立中央病院に搬送されるということがありました。たしか平日の午後のことだったと思いますが、胎児がNICU管理する必要がある帝王切開で、その県の施設が満床で対応できずに搬送先を探したそうです。関東地方の他の都県、埼玉・千葉・東京・神奈川などの施設をあちこちコンタクトをとったものの全て断られ、甲府まで長距離ヘリで搬送されることとなりました。 休日とか時間外ならともかく、平日の昼間に都内や神奈川の施設を全部断られるとは、とびっくりしたのを覚えています。 あの時はいくつか厳しい実例を頂いていたのですが、このコメントだけ

    実話の裏付け - 新小児科医のつぶやき
  • まだチャンスはあるのだろうか - 新小児科医のつぶやき

    たくさんのコメント、TBありがとうございます。コメントに対していちいちご返答させて頂きたいのはヤマヤマですが、これだけ来ると対処が難しく、ある程度まとめてになる失礼をお許しください。 正直、一昨日のエントリーへの反応は驚きました。エントリーにも書きましたが、頻発する医療訴訟の判決、判決に至らなくとも訴訟を起こされた報道を読むたびに医者は縮み上がっています。誤解して欲しくないのですが、明らかな医者のミスに対する断罪は気にもしていません。「そんなものはオレはしない」と医者なら誰も考えています。人間という不確実性に溢れた対象に行なうという医療という仕事は、それぐらいの自信が無いと到底出来る仕事ではないからです。ところが状況を当てはめて、自分でもおそらく同じ診断の元に同じ治療をする可能性があるものにはひたすら恐怖します。 医療での診断や治療法の選択は、絶対の正解はほとんどの場合は無く、高い確率でこ

    まだチャンスはあるのだろうか - 新小児科医のつぶやき
  • その日が来たか・・・ - 新小児科医のつぶやき

    奈良の事件です。まず亡くなられた患者様に深い哀悼の意を表し、残された御遺族の方に慎んでお悔やみを申し上げます。 事件の詳細はある産婦人科のひとりごとで詳しいかと存じます。ここでの管理人氏の意見が一番正論かと思います。宜しければそちらをまず読まれることをお勧めします。 事件の構図を簡単にまとめます。 分娩中に頭痛を訴え意識消失発作を起こした。 産科医は子癇発作と考えその処置を行なった。 しかし経過が重篤で他院での処置が必要と判断した。 転送先を探すも18軒に断られ、19軒目の国立循環器病センターにようやく運ばれた。 患者は脳出血を併発しており死亡、子供だけは助かった。ここで出てくる子癇発作の教科書的解説を先に入れておきます。妊娠,分娩,産褥期に出現する強直性あるいは間代性痙攣と昏睡を主症状とする特殊型妊娠中毒症である.このうち分娩子癇が最も多い.妊娠中毒症の早期発見・治療により,子癇の発症は

    その日が来たか・・・ - 新小児科医のつぶやき
  • 無過失補償制度はパンドラの箱か - 新小児科医のつぶやき

    この話題もこねくり回しているうちに我ながら妙な方向に転がりつつあると感じています。この制度は今後の医療の為に必要なものであることは、医療関係者なら多くの方は認めています。当然ですが私も必要と認めています。必要であるが故に有用な制度になって欲しいですし、有用な制度になるための問題点を考えると話が拡散してしまいます。今日まで何回か取り上げたエントリーを出来るだけ整理してみたいと思います。 まず何の為に作られるかです。昨日の話と重複しますが、おおよそ次の通りで良いかと思います。 産科医療が崩壊の危機に瀕している。危機になっている原因の中に高い訴訟リスクがある。訴訟リスクの中でもとくに問題になっているものに脳性麻痺訴訟がある。この訴訟を抑制するために脳性麻痺児に手厚い補償を行なおう。 この趣旨に異論もあるかと思いますが、少なくとも産科医療の危機の問題がなければ今の時点で創設が検討されなかった事は間

    無過失補償制度はパンドラの箱か - 新小児科医のつぶやき
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