2019年の欧州連合(EU)離脱後に使用される英国の旅券(パスポート)をフランス・オランダ系企業がつくることが明らかになり、英国内で波紋が広がっている。EU離脱により「英国に権限を取り戻す」と訴えていた離脱派勢力は「国辱だ」(パテル前国際開発相)などと憤慨している。英メディアが伝えた。 英国では1988年、長らく使っていた濃紺の旅券を当時の欧州共同体(EC)諸国に合わせてワインレッドに変更。メイ首相は昨年、EU離脱による「主権回復」を象徴するため、旅券を濃紺に戻すと発表していた。 現在の旅券は英企業がつくっているが、2019年秋から使われる新旅券製造の契約について、入札を実施した結果、フランス・オランダ系企業が落札したという。内務省は入札について「厳格でオープン、公正だった」と強調、税金を1億2000万ポンド(約179億円)節約することになるとしている。(共同)