公共天文台への就職を考える 矢治健太郎(かわべ天文公園) Kentaro Yaji(Kawabe Cosmic Park) 0.前ふりという名のイントロ 実際にあった話です。昨年の国立天文台の三鷹地区の一般公開でのこと。そのとき、私は、来訪者の一般質問コーナーを担当していました。その質問の中の一つ。 「ここ(国立天文台)で働くにはどうしたらいいですか?」 聞けば、W大の1年で物理を専攻しているという女の子。「天文学を勉強するにはどうしたらいいですか」というのはよくある質問ですが、いきなり「天文台で働くには」なんて聞かれるとは。とにかく、そのときは、「物理と数学をしっかり勉強して、大学院でしっかり研究として、立派な論文を書いたら就職できますよ」と、とりあえず、さしさわりのない答え方をしておきました。(大学一年だし、いきなり厳しい話をしてもねえ) ところが、隣でやはり質問コーナーを担