2005年、日本を震撼させたある事件が起こった。 「耐震強度偽装事件」 当時のワイドショーはこぞって取り上げ、数週間にわたってこの一件を特集していった。週刊誌も大きく取り上げ、その年の流行語大賞にもノミネートされるほどだった。 建築会社「ヒューザー」。そのヒューザーの小嶋進社長が国土交通省に規定されている耐震強度をごまかしていたことを知りながら、販売を続けていた、つまり、詐欺だ、という事件だった。なるほど、地震大国、ニッポンではかなり許せない事件だ。耐震強度をごまかす?じゃあどうなるのか?地震が来たら、つぶれるのか?マンションが。驚きとともに報じられ、取材陣が殺到する。が、ヒューザーの小嶋社長は平然と言ってのけた。 「姉歯さんという1級建築士とともに作ったマンション。詐欺などをしたつもりはない」 これには取材陣は驚く。普通、謝るんじゃないのか?あまりに堂々と持論を展開する小嶋社長を報道陣は
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