観光庁は、外国人旅行客向けに東北や九州など国内七つの「広域観光周遊ルート」を初めて選定する。 首都圏や富士山周辺、関西圏に偏りがちな訪日客に、テーマに沿って地方の魅力ある観光地を巡ってもらう狙いがある。 太田国土交通相が12日に認定する。計画のうち「日本の奥院・東北探訪」と名付けたルートでは、青森、秋田両県にまたがる十和田湖や、山形・蔵王、福島・会津などの自然の美しさや地域の食文化などを楽しめるようにした。台湾や香港など日本を何度も訪れる個人旅行者を中心に、誘客するのが狙いだ。「温泉アイランド九州」は、全国一の源泉数と湧出量を誇る温泉をテーマに、熊本・阿蘇や長崎、鹿児島などを巡る。中部の「昇龍道」は、東海道新幹線と北陸新幹線を活用し、石川・金沢や岐阜・白川郷、三重・伊勢などを巡るルートを打ち出した。