ブックマーク / nmukkun.hatenablog.com (63)

  • 16 義民が駆ける【歴史物】(1976) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    義民が駆ける改版 (中公文庫) [ 藤沢周平 ] 価格: 902 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 財政難に苦しむ川越藩藩主松平斉典は、徳川家斉の二十四男の斉省を養子に迎えていることから、幕府首脳に多額の賄賂をばら撒き、川越よりも経済状況の良い庄内への国替えを画策した。庄内藩は表高17万石だが、実高は21万石を言われ、富裕な藩と見なされていた。 将軍家斉は川越藩による庄内移封の望みを聞くと、老中首座水野忠邦にその実現を命じた。水野忠邦は間に一藩差し込み、庄内藩を長岡に、長岡藩を川越に、川越藩を庄内に移す三方領地替えを仕組む。突如幕府から国替を命じられた庄内藩は、藩主酒井忠器ら藩首脳たちが、どのように幕府の意向を封じるか頭を悩ませる。庄内領内に拠を置く、日有数の大商人の間光暉も、藩替え前後にかかる出金やそれまでの藩への借金なども考えて、藩替えの阻止に向けて善後策を検討する。 庄内藩出身

    s-johnny
    s-johnny 2024/07/06
  • 7 島津奔る 池宮 彰一郎(1989) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    【中古】島津奔る 上巻/ 池宮彰一郎 価格: 460 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 豊臣秀吉の島津征伐後に家督を兄義久(龍伯)から譲られた島津義弘。秀吉の命により朝鮮に出兵したが、敗勢の中秀吉が薨去して帰国命令が出る。明・朝鮮連合軍は20万、対して島津軍は6千余り。しかも日軍は皆退却の中にいて、援軍は期待できない。殿(しんがり)となった島津義弘は、「釣り野伏せ」の陣を引き、20万の連合軍を完膚なきまでに打ち破ると、続けて朝鮮水軍の英雄李舜臣をも撃破し、義弘は敵から「石曼子(シーマンズ)」と恐れられる。 しかし領国は、長年の戦闘続きで疲弊しきっていた。しかも軍事を担当する義弘に対して、内政を担当する前当主で兄の義久は、戦で名を高めた義弘に嫉妬心を持つ。家中では宿老の伊集院忠棟が秀吉の朱印状を盾に、家政を壟断する。義弘は息子忠恒を使い伊集院忠棟を切り捨てることで家中を治めたが、忠棟の子伊

    7 島津奔る 池宮 彰一郎(1989) - 小説を 勝手にくくって 20選!
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    s-johnny 2024/04/15
  • 番外 逆説の日本史10 戦国覇王編「天下布武と信長の謎」 井沢 元彦 - 小説を 勝手にくくって 20選!

    逆説の日史10 戦国覇王編/天下布武と信長の謎【電子書籍】[ 井沢元彦 ] 価格: 1001 円楽天で詳細を見る 「戦国三英傑」編は人の伝記を取り上げませんが、番外として「逆説の日史」から人に迫ります。まずは織田信長。井沢元彦は「信長推し」のため、かなりの「褒め言葉」が並んでいますが、その中でも「目からウロコ」をいくつか。 【目次】 ・第1章 織田信長の変革編 ―「政権の三要素」を巡る将軍義昭との抗争 ・第2章 信長vs宗教勢力の大血戦編 ―安土宗論に見る「宗教弾圧」の正当性 ・第3章 新しき権力の構築編 ―信長の「大坂遷都」計画と安土城の謎 ・第4章 能寺の変 神への道の挫折編 ―明智光秀「信長暗殺」の真相 1 「鳴くまで待つ」信長 実はシリーズ第9巻「戦国野望編」でも信長に触れていますが、そこで私が昔から疑問に思っていたことの回答がありました。それは「なぜ信長は桶狭間の戦いの

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    s-johnny 2024/02/11
  • 【コラム】今こそ「排除の論理」を実行すべし! - 小説を 勝手にくくって 20選!

    昨年11月、「増税メガネ」岸田総理が唐突に所得税減税を打ち出しましたが、それでも支持率が下がったことについて、「なぜ、減税で支持率が下がるのか」を投稿させていただきました。 ところがその後、そんな論点は小さい、小さいとばかりに、政治資金パーティーのキックバックという「犯罪」が表に出て、自民党はシッチャカメッチャカになってしまいました。ここまでくるともう呆れ果てて、一個人があーだこーだ言っても、どうにもなりません(今回の文章も、ダラダラです)。 *読売新聞オンラインより 清和会(安倍派)出身の議員が、大臣を辞職しても、 萩生田前政調会長が予算編成のさなかに、「逆ギレ」して辞表を叩きつけても、 同じくキックバック問題が起きた志帥会(二階派)出身の小泉法務大臣が、派閥を退会することで、大臣を継続するも、 同じく退会届を出した自見地方創生大臣を、派閥の長の二階氏は退会を認めず、まるで反社会的勢力の

    【コラム】今こそ「排除の論理」を実行すべし! - 小説を 勝手にくくって 20選!
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    s-johnny 2024/01/16
  • 18 悪党の戦旗(赤松一族の興亡) 岩井 三四二(2007) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    8 悪党の戦旗 嘉吉の乱始末【電子書籍】[ 岩井 三四二 ] 価格: 838 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 赤松家に仕える小寺藤兵衛は、出がけにから子供ができたと告げられる。父になる実感がないまま出仕すると、主人赤松満祐が将軍足利義教を屋敷に招き、そこで将軍を暗殺する計画が進行しているので、以降外部との連絡は禁止すると言い渡され、そのままとは離れ離れになってしまう。そしてその日、将軍義教の謀殺は実行された。慌てる幕府に対して堂々と自国の播磨に戻る赤松家一行。但し時を経て有力大名の山名宗全を中心に、幕府軍が赤松家の領土を奪い取るために攻め込んでくる。 恭順も効かずに赤松満祐と嫡子は切腹して、京でさらし首となる。残った家臣たちの中では意見が錯綜するが、小寺藤兵衛は苦しい中でも生き残って、将来赤松家を再興しようと仲間たちと決意する。但し赤松家の落ち武者狩りは思いのほか厳しく、の実家でも

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    s-johnny 2023/09/05
  • 17 天下の旗に叛いて(結城合戦) 南原 幹雄(1990) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    Amazonより 【あらすじ】 足利尊氏の次男、基氏から始まった鎌倉公方は代々将軍家と対立が続いていた。鎌倉公方持氏は6代将軍就任を目論んでいたが、その座は「くじ引き」によって義教に奪われた。持氏は実力で将軍簒奪を図るも、幕府軍に敗れて長男もろとも自刃する結果に終る。将軍義教は逃げ落ちた持氏の二男春王丸と三男安王丸、そしてまだ幼児の四男栄寿丸に探索命令を出す。彼らは頼朝以来の名家で、下総国は筑波山麓を拠点とする結城家に頼る。 棟梁の子結城持朝は相模国の大山氏から美奈を嫁に貰い、子も宿したばかりで幸せに満ちた日常を送っていた。若い持朝は謀反人の子供は匿うべきではないと考える。しかし父氏朝は鎌倉公方の側近で、先の乱でも闘いに参加できなかった禍根があった。一族や家臣も遺児たちの為に立ち上がるべきとの意見が大勢を占め、氏朝は鎌倉公方の遺児3人をまとめて引き取り、幕府軍に叛旗を翻す決意する。時に1

    17 天下の旗に叛いて(結城合戦) 南原 幹雄(1990) - 小説を 勝手にくくって 20選!
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    s-johnny 2023/09/03
  • 16 魔将軍 くじ引き将軍・足利義教の生涯 岡田 秀文(2006) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    Amazonより 【あらすじ】 3代将軍義満を支えた義満の猶子、藤原家出身の三宝院満済は、義満の子二男・鶴若丸と三男・春寅が能舞台で「鶴亀」を演じている姿を見つめている。長兄義持は将軍家を継き、義満の寵愛を受ける次兄の鶴若丸は異例のスピードで昇進し「皇位簒奪」を目指す。一方鮮やかな舞を見せた春寅は延暦寺に入山し義円と名乗り、修行を積んで天台座主になる。しかし三宝院満済は,子供ながら冷静に状況を分析する春寅の中に、将器が宿っていると感じていた。 義満が亡くなり後を継いだ4代将軍義持は、義満とは違って朝廷との調和に心がけていた。義満の寵愛を受けていた鶴若丸こと義嗣は後ろ盾が無くなり、義父の上杉禅秀と連携して反乱を起こすが露見して殺害され、また5代将軍義量は早逝した。元将軍の義持は後継を自ら決めることを拒否して、候補者を選んでくじ引きで選出するように指示し、くじの作成は三宝院満済に任される。満

    16 魔将軍 くじ引き将軍・足利義教の生涯 岡田 秀文(2006) - 小説を 勝手にくくって 20選!
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    s-johnny 2023/09/01
  • 13 道誉と正成 安部 龍太郎 (2009) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    婆娑羅太平記 道誉と正成【電子書籍】[ 安部龍太郎 ] 価格: 858 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 元々は駿河国楠木を治めていた楠木家。清水港を拠点として伊勢の地頭となって、海運業や金融業で財をなす。元寇後は元との交易により急速な貨幣経済の波が押し寄せ、楠木家はお金を貸し付け担保の土地を没収し、正成の父正遠の代で大和国や河内国にまで勢力を伸ばした。 そのため幕府の御家人たちは領地を借金のカタにとられて困窮し、幕府は徳政令で楠木家のような商業的武士団が集めた土地を、以前の持ち主に返還する政策をとった。しかし反感が多いため、元寇の国難に勝つために祈祷を行なった寺社にも、抱き合わせで荘園を返還する政策をとる。寺社側から見ると、巻き添えにした彼らは神仏に反する「悪党」に見え、そのように呼ばれることになった。 源平合戦で名を挙げた鎌倉幕府の名門、佐々木家の道誉。執権北条高時に合わせて若くして出

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    s-johnny 2023/08/26
  • 12 破軍の星(北畠顕家) 北方 謙三 (1990) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    破軍の星【電子書籍】[ 北方謙三 ] 価格: 660 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 後醍醐天皇の親任が厚い北畠親房の息子、北畠顕家。鎌倉幕府滅亡後、16歳で陸奥守に任ぜられ、多数の幕府残党が逃げ込んで数々の蜂起が起こる東北一帯を鎮撫する大役を仰せつかる。そしてその大役を学問と修練、そして自らの将器を持って、孫子の旗を掲げた巧みな指揮と判断でこなす。 若き顕家が見せる見事な軍隊の統率。これをじっと見ている集団があった。山の民と呼ばれる安家利通の一族。その発祥は謎に包まれ、土地も持たずに山を往来する集団だが、軍として統率されて顕家もその存在が気になった。軍事行軍で敢えて山中を通行する顕家は、期待通りに安家一族と遭遇する。そこで安家一族に率直に語る顕家の現在の帝や政治に対する認識と、「清冽なもの」に近づこうとする今後への希望。そして「夢は見るものではなく追うものだ」と語る顕家に山の民の一族は

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    s-johnny 2023/08/24
  • 11 風の群像(足利尊氏) 杉本 苑子 (1997) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    風の群像(下) 小説・足利尊氏【電子書籍】[ 杉苑子 ] 価格: 734 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 源氏の名門、足利家の嫡男足利高氏は、その血筋と野放図で開けっ広げな性格によって、周囲から慕われていた。理論家で理想肌の弟足利直義。反対に現実主義で何事にも如才ない、足利家の執事の家に生まれた高師直。師直の弟で無口だが、戦いでは誰にも負けない高師泰。年は若いが一気な上杉重能。高氏と仲間たちは好き勝手に語らいながらも、後醍醐天皇が1度ならず2度目の挙兵をするに及び、北条家に代わり武家の棟梁になる野望を口にする。 高氏は後醍醐天皇に呼応して仲間たちと共に倒幕を決断し、京における幕府の役所、六波羅探題を攻め落とす。同じとき高氏と同じ源氏の名門、新田義貞が鎌倉を攻め滅ぼし、倒幕を果たした。 天皇は高氏を功一等とし、自らの諱「尊治」から偏諱(へんき)され「尊氏」と名を変える。そして後醍醐天皇

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    s-johnny 2023/08/22
  • 10 鎌倉擾乱 高橋 直樹 (1996) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    Amazonより 鎌倉時代を紐解く中で、権力を握りながらも非業の死を遂げた3者に焦点を当てて描いた中編集。 平安時代までの皇族や貴族による権謀による権力闘争が、鎌倉時代になると武家が政権を握ったがために、権力闘争も直截的になっている。そして共通するのは山頂から眺めた鎌倉の街並み。武家の都でありながら、三方を山に囲まれた余りに狭い土地に、武士たちの野望と陰謀が蠢いている。 それにしても初めての武家政権であった鎌倉時代とは、なんと争乱が多かったことか。改めて感じる。 1   非命に斃る 主人公は鎌倉幕府2代目将軍、源頼家。父頼朝が将軍としての役割と心構えを教えないまま亡くなってしまい、子の頼家は源氏の嫡流というプライドから政治を独断専行してしまう。そのため不満は侍所別当の梶原景時に集中し、御家人たちから連名で梶原景時宛の弾劾状が提出される。 頼家を守るために誹謗を一身に受けた梶原景時だが、頼

    10 鎌倉擾乱 高橋 直樹 (1996) - 小説を 勝手にくくって 20選!
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    s-johnny 2023/08/20
  • 9 蝦夷太平記 十三の海鳴り 安部 龍太郎 (2019) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    蝦夷太平記 十三の海鳴り【電子書籍】[ 安部龍太郎 ] 価格: 1166 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 鎌倉時代末期の奥州(青森)。津軽太守安藤(東)文太郎季長の三男、安藤新九郎季兼は19歳。身長は190Cmを越える巨漢で、大太刀を振るう怪力の持ち主。三男で側室の子のため家とは離れた場所で育っていたが、父季長から呼び戻されて出羽で起こった反乱を鎮圧せよと命じられる。蝦夷管領としての季長の政策に不満をもつ者たちが、渡党(アイヌ)と組んで反乱を起こし、新九郎の兄で季長の次男にあたる季治が殺されたという。だが、普段渡党と親しくしている新九郎は信じられなかった。調べると、反乱の首謀者が一門の有力者、安藤五郎季久であることがわかる。 当時は北条得宗家が全国の海運を支配することで莫大な利益をあげていた。その要となるのが日海と太平洋の海運をつなぐ津軽海峡であり、この地域を支配する安藤(東)家だっ

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    s-johnny 2023/08/18
  • 8-2 時宗② 高橋 克彦 (2000) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    時宗 巻の四 戦星【電子書籍】[ 高橋克彦 ] 価格: 814 円楽天で詳細を見る 【あらすじ  巻の参  震星】 得宗の北条時頼が若い嫡子時宗を残して世を去る。そんな中不気味な予感を思わせる長い尾を引く彗星が現れ、また次々と不思議な現象が起きる。世が騒然とする中、不安を煽る日蓮上人は佐渡へ遠流を命じられ、その途中で殺害を企てられるが、奇跡によって一命を取り留める。幕府では北条一族の長老がその地位を狙い、また皇族将軍も反旗をちらつかせる。たび重なる試練が若き時宗を襲う。 その上兄時輔との確執が時宗の心に陰を落とす。優れた武カと才能を持つ、常に敵わない存在の兄だが、母の身分が低いために嫡子とは認められない。兄時輔は時宗に対して複雑な思いを持ち、弟時宗は兄を部下として従属させなければならない。そんな時宗の立場を察した時輔は、ある決断をする。 その頃海を越えて1通の国書が届けられた。すでに高麗を

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    s-johnny 2023/08/16
  • 7 夢のなかぞら(父藤原定家と後鳥羽院) 大垣 さなゑ (2007) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    夢のなかぞら 父藤原定家と後鳥羽院 [ 大垣さなゑ ] 価格: 2933 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 「神器なき即位」。安徳天皇が神器を携えて西国に逃れたため、三種の神器がないまま即位した後鳥羽天皇。これはそのまま後鳥羽帝の心に残る「トゲ」となって生涯に影を落とす。そんな後鳥羽帝は、帝でありながら自らも刀鍛冶を行なうほどの類いまれな才能も有していた。 「日一の大天狗」と呼ばれた祖父後白河院。今様に狂い帝の器ではないと周囲から見られながらも、即位するや権力を縦横無尽に操って、勝者が入れ替わる源平の争乱を渡り歩く。その姿を学んだ後鳥羽帝は、退位後も治天の君として朝廷、そして自らの権威を高めるにはそうすればよいかを考え続けた。 後鳥羽院の卓越した才能は和歌にも向かった。当時の和歌は「世を治め民を和らぐる道」とされ、和歌の力は平和をもたらすと信じられていた。後鳥羽院は習作を重ね、遂には当代

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    s-johnny 2023/08/12
  • 6 炎環 永井 路子 (1969) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    炎環【電子書籍】[ 永井路子 ] 価格: 682 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 編集者として活躍していた永井路子が初めて世に出した4編からなる短編集で、翌年直木賞を受賞した。後に上梓する「北条政子」とともに武家政権のあけぼのとなった鎌倉初期を舞台とした物語で、大河ドラマ 「草燃える」の原作となった作品。「悪禅師」と「黒雪譜」の影の主役は源頼朝とも言えるが、「いもうと」と「覇樹」は、源氏に代わって執権として権力を握る北条一族の「血」を見事に描いている。 1 悪禅師 主人公の阿野全成は、父は源義朝、母は常盤御前。頼朝の異母弟にして義経の同母兄にあたり、義経の幼名牛若に対して今若と呼ばれていた。幼い時から醍醐寺に預けられたが、その生活に不満が溜り、頼朝の挙兵を聞いていち早く駆けつける。その姿に頼朝は涙を流して喜ぶも、その後駆け付けた義経にも同じ姿を見せることで、頼朝の当の性格を知ることにな

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    s-johnny 2023/08/11
  • 5 北条政子  永井 路子 (1969) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    北条政子【電子書籍】[ 永井路子 ] 価格: 1000 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 北条政子は伊豆の小さな豪族、北条時政の娘。女性として人並みの容貌を備えているつもりだが、男性とは縁遠いまま21歳まで年を重ねてしまった。そんな政子の在所の近くに源氏の嫡男、源頼朝が配流されていた。幼少期は京に育ち右兵衛佐に任官した経歴もあり、周囲の田舎侍とは異なる品格を有する頼朝に政子は魅了される。 ところが政子の父北条時政は平家全盛の世に、一介の流人と一緒になることを認めない。しかも時政は、ちょうど一緒に京の任務を終えて戻った平氏の目代、山木兼隆との縁談を用意する。けれど政子はそれを蹴って、雨の中を走り一山越えて頼朝のもとに飛び込んでいく。 その2年後、以仁王の令旨が伊豆に届く。頼朝にも平家追討が命じられ、頼朝のそして北条家の運命が動き出す。一介の流人である頼朝に、味方は政子の父時政しかいない。追い

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    s-johnny 2023/08/09
  • 4 夢将軍 頼朝 三田 誠広 (2003) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    【中古】 夢将軍 頼朝/三田誠広(著者) 【中古】afb 価格: 385 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 源氏の棟梁たる宿命のもと、「鬼武者」と呼ばれていた9歳の美しい少年、源頼朝。但しその幼名とは裏腹に馬術や剣、弓などの腕は劣り、女官が嗜む管弦を好んでいた。鳥羽上皇の四男に生まれ遊興三昧で周囲から呆れられていた四の宮は、そんな頼朝を気にしていた。四の宮は鬼武者に遠藤盛遠(後の文覚上人)を使わして剣を学ばせ、佐藤義清(後の西行)には馬術と詩歌を仕込ませることになる。 頼朝は学問も熱心だった。明法博士の中原広季に就いて、養子の13歳の中原親能と8歳の大江広元、そして鬼武者の守り役でもある16歳の三善康信と一緒に学問に励んでいた。律令制度について学び、律令を無視した荘園制度や摂政関白の制度などについて、8歳の大江広元が疑問を呈す。それを聞いた頼朝は、力のある武士を支える律令を定めるべきと考え

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    s-johnny 2023/08/07
  • 3 後白河院 井上 靖 (1972) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    後白河院(新潮文庫)【電子書籍】[ 井上靖 ] 価格: 528 円楽天で詳細を見る 帝位に就くとは思えず、女官を侍らせて今様三昧だった即位前の後白河天皇。ところが思いがけずに即位すると、朝廷はかつてない権力闘争に巻き込まれる。その中で後白河天皇は皇室、摂関家、平家、源義仲、源義経、源頼朝と数多くの権力者が舞い踊る舞台の主役を務めた。 浮き沈みの激しい武家たちを翻弄して、頼朝から「日一の大天狗」と呼ばしめた後白河天皇(上皇→法皇)を、当代に残った4つの日記の著者が一方的に語る形式で綴られた、非常に凝った作品。そのため最後まで語り口調のみで会話も地の文も一切ない。何より主役の後白河院の言葉もない中、姿もうっすら見える程度だが、そこから「正体」を浮き上がらせようとしている。 *後白河法皇(ウィキペディアより) 第1部 平信範(日記「兵範記」) 平清盛の正、時子の叔父に当たる人物で、九条兼実(

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    s-johnny 2023/08/05
  • 2 清盛 三田 誠広 (2000) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    【中古】 清盛 PHP文芸文庫/三田誠広【著】 【中古】afb 価格: 200 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 1118年に生まれた平清盛。母は白河法皇に仕えていた女人だが、法皇から伊勢平氏の棟梁である忠盛にとして下された女性。生まれるとすぐ亡くなり、白河法皇の元で権勢を握っていた姉の砥園女御に育てられた。そのため長男でありながら平家の血筋を引いていないと周囲から見られて、嫡男として扱うには叔父の忠正を始め、抵抗する者もいた。ところが正の池禅尼の子供である家盛が急逝し、また識見も次第に父忠盛に認められて、棟梁の座を継ぐことになる。 清盛は若くして武士とは思えない高い官位を受けたため、周囲は白河法皇の落胤説を信じた。しかし清盛は自身も年老いた白河法皇のそばで遊んだ記憶が残るも、平忠盛の子として、武家の棟梁として生きていく決意をする。そして「武士」から見ると、公卿たちが官位のために姑息に

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    s-johnny 2023/08/03
  • 20 天上紅蓮(白河法皇) 渡辺 淳一 (2011) - 小説を 勝手にくくって 20選!

    天上紅蓮【電子書籍】[ 渡辺淳一 ] 価格: 649 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 摂関政治が急速に終焉して院政が始まった時代に、権勢を一手に握った白河法皇。63歳にして溺れた女性は、5歳の娘の頃から目を付けていた璋子 (たまこ)。馴れ初めは、璋子が愛人である祇園女御の養女、言わば義父である法皇と3人が同じ床にいて、女御が居ない時に、床の中で戯れるうちに結ばれてしまったもの。璋子が14歳の時に初めて交わって以来、白河法皇は若くたおやかな身体に夢中になる。 璋子も白河法皇に夢中になる。50歳年上の法皇によって開発された身体は、法皇を慕って「法皇さまぁ」とロにしながらお互いを求め合う。純粋とも異常とも思える愛の世界が続く。 法皇の璋子への倒錯した思いは、徐々にエスカレートする。璋子がつぶやいた男性の名前を法皇は聞くと、その男性は即刻朝廷から追放される。璋子が自分の死後も社会的な地位を得て暮

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    s-johnny 2023/07/29