義民が駆ける改版 (中公文庫) [ 藤沢周平 ] 価格: 902 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 財政難に苦しむ川越藩藩主松平斉典は、徳川家斉の二十四男の斉省を養子に迎えていることから、幕府首脳に多額の賄賂をばら撒き、川越よりも経済状況の良い庄内への国替えを画策した。庄内藩は表高17万石だが、実高は21万石を言われ、富裕な藩と見なされていた。 将軍家斉は川越藩による庄内移封の望みを聞くと、老中首座水野忠邦にその実現を命じた。水野忠邦は間に一藩差し込み、庄内藩を長岡に、長岡藩を川越に、川越藩を庄内に移す三方領地替えを仕組む。突如幕府から国替を命じられた庄内藩は、藩主酒井忠器ら藩首脳たちが、どのように幕府の意向を封じるか頭を悩ませる。庄内領内に本拠を置く、日本有数の大商人の本間光暉も、藩替え前後にかかる出金やそれまでの藩への借金なども考えて、藩替えの阻止に向けて善後策を検討する。 庄内藩出身