捨て猫の里親仲介に取り組む「猫カフェ」が宇都宮市内にオープンし、人気を集めている。代表の岩崎くるみさん(24)が「身寄りのない猫を助けたい」と8月に開いた「felis」だ。連日、猫好き客でにぎわう店内。一度は捨てられた猫が新たな飼い主との出会いの場にもなっている。(緒方雄大) 店内は64席、その間を10匹ほどの猫が自由きままに歩く。客は自分の席に連れて行ったり、抱っこしたり。すべての猫は岩崎さんが引き取った野良猫や捨て猫たちだ。 岩崎さんが店を開いたきっかけは群馬大1年だった5年前、インターネットで捨て猫の虐待画像を見たことだ。「何かできないか」。いてもたってもいられず、野良猫や捨て猫を助けるボランティア団体「フェリス」を前橋市内で立ち上げた。ホームページや新聞、ラジオで捨て猫の飼い主を募ったり、中学や高校で講演も重ねた。 だが「ボランティアの形では活動に専念できない」と限界も