大好物を食べているとき、「一口ちょうだい」と言われたらどう思うだろうか? ぜひ食べてほしい、このおいしさを共に分かち合いたい、と手放しで喜べるだろうか? たいへん心の狭いことを承知で言う。私は嫌である。一口くらいなら……としぶしぶ分けるものの、すべて独り占めしたかったというのが本心だ。それも、こちらが想定していたよりも大きめの“一口”だった日には、恨み節のひとつも言いたくなる。 そもそも、大好物を人に分け与えてもいいというのは、好物への愛が足りないと思う。「一口ちょうだい」は例えるなら、自分の恋人を「一晩貸して」と言われているようなものではないか。恋人を毎晩独り占めしたい、と思うように、大好物も一口一口すべてを独り占めしたいと思わないのか。 さらにいえば、「どんなに好きでも、三食カレーは嫌だ」というのもよくわからない。いくらでも食べたいと思うから、大好物なのではないか。三食ずっと食べ続ける
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