「ホテルオークラの日本料理店『山里』から日本人客の姿が消えた!」 「名門ゴルフクラブの日本人会員の数がついにゼロに!」 「日本人駐在員が車でなく電車通勤を始めた!」 バブル崩壊直後の話ではない。この10年で、アムステルダム周辺の在住日本人の暮らしぶりが「激変」したことを物語るエピソードである。 アムステルダムの「山里」は、ミシュラン1つ星を獲得している日本料理の店で、クオリティは欧州一といわれる。昼時は近隣で働く日本人で賑わい、社員食堂のようだった──そう、10年前までは。 ところがいまは、日本人客を1人も見かけない。アムステルダム勤務の駐在員に、ランチを外でゆっくり食べる時間的余裕・金銭的余裕がなくなったためだという。代わって日本人ビジネスマンに重宝されているのは、弁当のデリバリーだ。 かつてはアムステルダムでもゴルフを楽しむ日本人がたくさんいた。日本人女性で構成する同好クラブはメンバー