設定情報の多い少ないは別として、声優が役づくりをするにあたって、とくに経験の少ない人が陥りがちなのが、役に合わせて「声をつくってしまう」ことです。 例えばおじいちゃんの役だったとすると、しわっしわの声にして、「わしはのう」なんて言ったりする。それだと「おじいちゃんなんだな」と思われても、単なるステレオタイプな記号でしかありません。おじいちゃんにもいろいろあります。 温厚な人もいれば、怒りっぽい人、背筋がピンとしている人、性別がわかりにくい人、早口な人、無口な人。こういう人物であるから、こういう口調にする、とならなければいけない。 まず必要なのは「役づくり」 「声をつくっただけでやった気になるな」というのはよく言っています。まず芝居があって、そこに必要な声を出すという順序でないとなりません。だけど、声優志望の人たちは「声をつくること」で役づくりを終えてしまいがちです。 この仕事をしていると、
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