日本では、故人の遺品を整理する場合、親族や友人など、故人と親しかった人たちの間で「形見分け」するのが通例だが、米国には、「エステートセール(estate sale)」という方法がある。遺産の相続人が遺品の中から手元に残したい品物を取りおいた後、故人が暮らしていた家を一般公開して、残りの家財を他人に展示して販売するというものだ。家が故人の持家だった場合は、往々にしてその家も一緒に売りに出される。 また、エステートセールは存命中の家主が転勤や生活のダウンサイジング、離婚、老人ホームへの入居など様々な理由で家を明け渡す場合にも利用される。売り手が自分で行うことも、専門業者を雇うこともある。 いずれにしろ、売り手には自分たちで保持できない家財をなるべく早くに売却して、現金化したいという事情があるため、品物一つ一つの市場価格を確認して、適正価格を付ける手間をかけられない場合がほとんどだ。また、買い手
最近は好きな映画もオンラインを通して簡単に見られるようになったが、ふと映画館に足を運びたくなることがある。自宅とは比較にならない臨場感と迫力、そしてポップコーンとコーラを飲みながら楽しむ感覚がなんとも言えず好きなのだ。 しかしその映画館の現況はあまり芳しくないという。米国でも各映画館は日々集客数が減ってきており、事業者を悩ませている。最近では空席率が平均9割近くもあり、平日に限るとなんと実に95%の席が埋まっていないのだそうだ。その一番の原因は、多くの利用者から「映画館は高い」と見られていることにある。 今回ご紹介する「Dealflicks」はそうしたチケット料金の問題に踏み込んだマーケットプレイスだ。同サイトでは映画館が売り残した空席をオンラインでディスカウント販売するという、「映画版Pliceline」とも呼ばれるサービスを行っている。 同サービスでは最大60%も値引きをすることが受け
クラウドソーシングの利用が拡がってきている。読者のあなたも利用したことがあるかも知れない。 しかし、まだまだ課題も多い。一番の問題は、発注者側と受注者側の間で注文に関する認識のズレがあって仕事が滞ったり、お互いが求めているものが何かのギャップを埋めることができないなどのミスマッチが発生する点だろう。 今回ご紹介する「Crew」は、そうしたミスマッチを減らし、質の高い仕事に結びつけることにフォーカスしたクラウドソーシングサービスだ。 プロダクト制作を依頼したい発注者と、案件を実行するWebデザイナーやデベロッパーとを結びつけるクラウドソーシングサイトを行っている同サイトでは、厳しい選考条件を設けることで、質の高いスタッフを確保。また注文する内容やイメージしているものが何かを把握しやすいフォームを用意することで、発注者と受注者間のミスマッチが把握しづらい工夫を行っている。 発注者側は作りたいプ
僕はかつて、こんな経験をしたことがある。トイレのスイッチを切ろうとするとなぜか反動で勝手にスイッチが戻り、電気がついてしまうのだ。だましだましゆっくりとスイッチを押せば切れないことはないのだが、ひどい時には せっかく切ったスイッチが通り過ぎた拍子にふたたびスイッチが入ってしまうというようなこともあった。 電気屋に電話をして修理をしてもらえば一発で解決する。けれども単純な原因ならお金をかけずにDIYでどうにかしたいと思った僕は、ネットのQ&Aサイトの力を借りることにした。 しかし結果としてQ&Aサイトはあまり機能しなかった。同じような問題をかかえている人がたくさんいることもわかったし、回答もたくさんあるのだが、はっきりと自分の状況にぴったりの回答を得ることはできず、結局電気屋さんを呼んで出張費を払うことになった。 DIYに関する悩みは検索や文章のやりとりだけでは、自分が何を求めているかの説明
昨年、島野製作所という日本の中小企業がアップルを訴えたことが世間を騒がせた。 アップルの一次下請けとして電源アダプターに使われるピンを製造納入してきたが、ある時期から発注が激減。島野が特許を持つピンを、アップルが合意に反して別のサプライヤーに安値で製造させていたためだとわかったことで、法的手段に訴えたのだ。 島野はアップルに損害賠償を求めるとともに、特許権侵害の対象である電源アダプターや、それが同梱されているノートパソコンなどの日本での販売差し止めも請求している。 法務部門のある大企業ならともかく、組織的に未成熟で人手も足りないスタートアップでは知財管理どころではないというのが実情ではないだろうか。だが、従業員350名の島野製作所のような中小企業にもそれは決して他人事ではないことを、上の例がありありと示した。 そこで今回は、企業が自社の知的財産を洗い出して管理し、専門家への相談の指針にでき
僕が子供の頃、友人への年賀状はすべて手書きで送っていた。当時はインターネットも携帯電話もなかったので、それが当たり前の話だった。何十枚という年賀状を送るのは子供にとっては大仕事で、書き終えるまでに何日も要したものだ。 いつからか年賀状は年賀メールに取って代わった。テンプレートの中から決まったデザインを選択し文字を入力すれば完了。何十人に送ったとしても数時間で終わった。 年賀状を送る習慣が再び目覚めたのは社会人になってからだ。ただし基本的にPCやプリンターで作成したものなので、作業もさほど時間のかかるものでもないし、完成度も段違いに高いのだが、やはりどこか味気ないと思うこともある。 今回ご紹介する「Bond」はそうした手間の削減もしつつ、より味わい深い手紙やメッセージを送ることのできるサービスだ。同サイトは依頼主に代わって、手書き風の文字をロボットが手紙に直接入力し、サイトのスタッフが手紙と
2009年に行われたメディカルサーチの報告によると、男性の約半分がコンドームのサイズが合わないと回答したという。このとき回答者のうち29%が長さに、32%が幅に不満を持っていると答えたそうだ。 サイズの合わない避妊具は破損や脱着の恐れがあり、病気や予定外妊娠を引き起こす原因にもなる。またサイズが合わないという不快感から、男性が装着を敬遠することもあるという。しかしこういった製品は、どの製品が自分に合うのか正確な数値が判断しづらい。 今回ご紹介する「THEYFIT」は、そうした避妊具への不満を解消したECサイトだ。同サイトでは長さを14、幅を12に分け、総計95種類のサイズのコンドームを用意している。またそれぞれのサイズを正確に測るための専用の定規も同時に提供し、誰でも手軽にサイズを計測し、自分に合った商品を手に入れられるのが特長となっている。同社は2011年に英国にて誕生。販売したコンドー
現在米国では、空いている部屋を旅行者に貸すことを可能にした「AirBnB」、車の空きシートを貸して乗り合い人を集めることを可能にしている「BlaBlacar」を筆頭に、物やスキルを共有しあうシェアリングエコノミー(共有型経済)のサービスがたくさん出てきている。 シェアリングエコノミーが流行るその背景には、人の考え方がただ単に物やサービスを所有するという考え方からもっとお互いに共有し合おうという考え方にシフトしてきている流れがある。また、ITによって情報の共有が容易になったために、これまで活用されていなかった物・スキルといったリソースを有効活用しやすくなったことも大きいだろう。 今回ご紹介する「Roost」も、こうしたシェアリングエコノミー型のサービスのひとつだ。同サイトでは家の余分な空きスペースや倉庫、車庫などを貸し出し、スペースを必要とする人とを結びつけることに成功したマーケットプレイス
子どもが小学校に入学してから卒業するまでに家に持ち帰る図画工作の数は約800枚にものぼるそうだ。そう言われてみると僕も小学生のころ、終業式になって授業で描いた絵やら習字やらをまとめて持ち帰るはめになって苦労した記憶がある。 こうした「作品」はなかなか置き場に恵まれないもので、子どもを持つ親にとっては、どのように置き場を工夫するかの悩みの種でもあるようだ。意外とスペースを食うし、かといって簡単に捨てることもできないからだ。今回ご紹介する「plumprint」は、そうした問題を解決した上で作品を半永久的に残すことのできるサービスだ。同サイトでは子どもの図画工作をデジタル加工して製本し、両親に届けるサービスを行っている。サービスの価格は45〜385ドル(約5400~4万6000円)。製本にするアートワークは子どもが作ったトイレットペーパーのお城からマカロニネックレスまで様々な種類の図画工作に対応
2012年夏ニューヨークで創設された「Manicube」は、ネイリストのマッチングサービスだ。現在のサービスエリアはニューヨーク、ボストン、シカゴの3都市だが、今年4月、ベンチャー投資企業から500万ドル(約6億円)の投資を確保し、サンフランシスコ、ロサンジェルス、ダラスにも進出を開始した。 米国のネイルサロン業界は現在75億ドル(約9000億円)の規模があり、今後5年でこの数字はさらに100億ドル(約1兆2000万円)に伸びると予測されている。将来性のある市場だが、競争も激しい。 厳しい競争を勝ち抜くManicube。快進撃の理由は「福利厚生としてのネイルサービス」という戦略だった。巷のネイルサロンはフルタイムで働く女性が利用するには不便 ネイルサロンでプロのネイリストに爪の形を整えてもらい、きれいにマニキュアを塗ってもらうことは女子力アップと同時にリラックスできる時間にもなり、楽しみだ
以前取り上げたYoubarのように、近年では食品ECサイトにおけるオーダーメイドの進出が目覚ましい。オンライン上のシステムを用いて、利用者のニーズに合わせた食品を組み合わせることができるのは、ECサイトの長所のひとつだ。 今回ご紹介する「Petbrosia」も、同じくオーダーメイドで食品を配合し、配送してくれるサービスだ。と言っても人間が食べるものではなく、犬や猫用のペットフードの分野でオーダーメイドを行っている。 同サイトでは個々のペットの年齢、体重、運動量、アレルギー等の質問項目に答えると、個々の犬、猫に合わせた栄養素を含んだペットフードを購入することが可能になる。こうしたペットの健康状態に合った食事をすることで、痩せ過ぎや太りすぎを抑えたり、より健康的なコンディションを保つのが目的だ。 2012年1月に米国オハイオ州を拠点に設立。創業者のインタビューによると、創業1年目の利益は300
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