今、テレビをつけていたら06年版『日本沈没』を放映していました。というわけで以前「グレメカ」に書いた『日本沈没』の原稿をアップしておきます。いろいろと言われている映画なんですが、僕は結構好きなんですよね(まぁラストについては、微妙な気持でありますが)。 (タイトル) 06年に描かれる「日本」と「沈没」 (本文) 『日本沈没』というタイトルを冠した映画には、絶対に描かなくてはならないものがある。それは「日本」だ。『日本沈没』とはその原点に、「“日本”とは何か?」「それが“沈没する”とはどういうことか?」という問いかけを孕んでいる企画なのだ。 だから、監督を始めとするスタッフが、その時代の空気も含め、どのように「日本」をどう捉え表現しているか、という部分が『日本沈没』という映画の要になるのだ。 73年の森谷司郎監督による『日本沈没』と、06年の樋口真嗣監督による『日本沈没』の「日本観」の違いは