画像はWikiGap in Kanagawa実行委員会から提供いただきました。 去る3月3日に神奈川県立図書館で開催された「WikiGap in Kanagawa」オフラインイベントに参加しました。5年ぶりの対面開催ということもあり、定員20名は満席で、遠くは札幌からの遠路来場者もあり、高校三年生の男子学生を含む老若男女が相集いました。午前は、記念会から事務局長の山田が「山川菊栄ってどんな人」、山口からサイトニュースのこの一年のトピックを拾い、県立図書館の島課長から山川菊栄文庫資料について紹介がありました。山川菊栄について初めて知ったという参加者も少なくありませんでした。 午後はWikipediaのジェンダーバイヤスを変えるWikiGapの趣旨に沿って、「山川菊栄」ページや神奈川ゆかりの女性たちを中心に、ページの改訂や作成作業が、それぞれ参加者の興味に沿って行われました。8日までオンライン
歴史からの抹消に抗う 科学の世界には、女性が少ないだけではない。数少ない女性科学者として活躍し、優れた実績を出している人でも、その名前や業績が世間一般に認識され、正当な評価を受ける率は、男性科学者に比べて少ないのではないか──。 そう考えた物理学者ジェス・ウェイド(33)は2017年から、ウィキペディアに女性科学者の項目を立てる活動をしている。 現在、ほぼすべての人がウィキペディアから情報を得ていると言ってもよい。グーグル検索などでもウィキペディアの記事が上位に出てくることが多いため、ウィキペディアに項目があるかないかによって、世間一般の人々に知られる度合いは大きく違ってくるだろう。 ウィキペディアのジェンダーギャップ解消に取り組む団体「ウィキプロジェクト・ウィメン・イン・レッド」によると、英語版ウィキペデイアの人物の項目のうち、女性のものは19%しかないという。 「ウィキペディアは、長ら
北村紗衣さん(武蔵大学准教授)のお話の後編をお届けします。 ウィキペディアが力を入れている科学者の記事においても、女性は取り上げられなかったり、取り上げられてもハラスメントを受けたりといった問題が生じています。一方で、そうしたジェンダーバイアスをなくすための取り組みも行われています。非対称な構造に気づくために、私たちが養うべき視点とは? 前編はこちら 中編はこちら 女性科学者の記事の少なさ 科学は、ウィキペディアでは伝統的に大事だと考えられている領域で、科学者の記事は作ることが奨励されています。でも、女性科学者については問題があります。ここから『情報の科学と技術』という雑誌に書いた「ウィキペディアにおける女性科学者記事」(70巻3号、2020年)に沿って少しお話ししたいと思います。 まず、「マリー・キュリー」です。もう誰でも知っている有名人で、「キュリー夫人」ですね。この人は2回もノーベル
北村紗衣さん(武蔵大学准教授)のお話の中編をお届けします。 ウィキペディアを編集しているのは北アメリカ出身の白人男性が多いようです。作り手の偏りが、女性に関する記事の少なさ、さまざまなバイアス、記事内容の質の低下を招いている事例を見ていきます。 前編はこちら ウィキペディアの信頼性 では、信頼性はどうなのか。英語版、日本語版の調査によれば、「そこまで信頼できないわけではない」と言われています。荒らされていない記事は大丈夫なんです。信頼性が高くて、読みものとしても面白い記事もあります。 例えば、「地方病(日本住血吸虫症)」という病気の記事があります。図や写真がいっぱいあって、読むだけで時間がかかってしまうすごい分量です。注が308番まであるんです。これは寄生虫研究者からも注目されている記事だそうですので、たぶん信頼できます。 それから、変わったもので、私が一番お気に入りの「激おこぷんぷん丸」
是正目指す「ウィキギャップ」 インターネット上の百科事典「ウィキペディア」。何かを検索したら上位に出てくるおなじみのサイトだ。ただ、人物を紹介する記事の約8割は男性で、女性は実績があって著名でも記事が存在しないケースも多いという。そこで、ウィキペディアに女性の記事を増やし、ネット上の男女格差をなくそうというイベント「ウィキギャップ」が世界各地で開かれている。新たな試みが目指すゴールは、ネット上だけでなく、実社会における格差解消だ。 2001年に登場したウィキペディアは、誰もが無料で自由に編集に参加できるのが特徴で、世界約300言語で展開されている。 11月末、福岡市内のビルの一室で、女性を中心に15人ほどがパソコンに向き合い、作業に没頭していた。それぞれが詩人や経済学者など「載せるにふさわしい」と思う女性の業績や経歴を調べ、3時間ほどかけて執筆した。 参加した司書の古島信子さん(50)はネ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く