住田朋久、礒部太一「脳ブームの社会的背景とマスメディア」、吉岡斉、綾部広則、桑原雅子、塚原修一、川野祐二『新通史日本の科学技術3』568-76を某筋から入手して読んだ。 内容はタイトルのとおりで、通史の一部で短い論文なので学術的な議論をするよりは初学者向けに脳ブームの経過を概観して少し分析を加えるようなものである。 中心的に解説されているのは川島隆太の脳トレ関連研究で、これ以外の脳科学ブーム関連事象についてはそれほど扱われていない。この間レビューを書いたナターシャ・ウォルターが扱っているような脳科学で性差を解明するというような路線の流行とか(ウォルターが触れている一般向けの脳科学性差本は日本にもかなり輸入されているはずなのだが、この本には他にジェンダーの部があるのでここで触れられているのかな?)、あるいは脳科学ブームの一部としての共感覚やアスペルガー症への関心の高まりなどは触れられていない
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