ただいま話題のあのニュースや流行の出来事を、毎月3冊の関連本を選んで論じます。書評として読んでもよし、時評として読んでもよし。「本を読まないと分からないことがある」ことがよく分かる、目から鱗がはらはら落ちます。PR誌「ちくま」2017年6月号より転載。 いまさらながらだが、二〇〇〇年代初頭(〇〇年~〇五年ごろ)のフェミニズムに対する右派のバックラッシュはひどかったなと思う。またの名を「ジェンダーフリー・バッシング」。 「過激な性教育をしている」「ジェンダーフリー教育は性差を否定している」。そんな言説が「正論」などの保守系メディアを中心に広がり、当時の自民党には安倍晋三を座長とする「過激な性教育・ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクトチーム」なるチームまでできたほどだった。いま思えば、あれは日本会議などの右派勢力が仕組んだものだったと気付くのだが、ともあれそれでフェミニズムが手痛いダメージ
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