東池袋の劇場「あうるすぽっと」にて、ブレヒトの『ガリレイの生涯』を見てきました。この前に芝居を見に行ったのは、2008年11月30日なので実に約4年ぶりの観劇となったわけです。2時間50分に及ぶ長編です。 文学座 ガリレイの生涯 トップ 本劇のガリレオは何よりも理性を信じ、その理性が万人に分け与えられていることを確信しています。それがゆえに旧態依然とした世界観、それも支配者の統治の都合によって歪められた世界観を打破して、新しい理性にもとづく真の自然認識をもたらそうと奮闘します。 しかし同時に彼はおのれの自然探求を完遂するためなら手段を選ばない男でもあります。オランダで発明された望遠鏡の原理を聞きつけるやいなや、それを自作して、自らの発明としてヴェネツィア政府に売りつけ、俸給アップをとりつけます。研究の時間を確保するために、トスカーナ大公付きの数学者となるため、わずか9歳の大公にとことんへり