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  • 服部徹也連載「第6回 金之助 対 漱石――理論と創作のデッドヒート(前編)」『夏目漱石はどんな授業をしたのか?』

    受講ボイコットまで受けていた夏目先生は、シェイクスピア講義で一躍人気者に。同時進行していた「文学とは何か?」という根的な問いに取り組む「文学論」講義にも勢いがついてくる。だが、すべての文学を説明し尽くそうとする文学理論家夏目金之助の前に、やがて強力なライバルが出現するだろう。それは、すさまじい速筆で次々と話題作を生み出し、やがて夏目金之助を大学から立ち去らせてしまう小説家――もちろん夏目漱石である。二人がライバルであるとはどういうことだろうか。そして二人の理論と創作が演じるデッドヒートとは何のことだろうか。 今回は文学理論家夏目金之助と小説家夏目漱石の対決の伏線となる、シェイクスピア講義と「文学論」講義の交点に注目してみよう。 図1 漱石旧蔵書『マクベス』にはさまれていたメモのオモテ (東北大学附属図書館漱石文庫蔵) 図2 漱石旧蔵書『マクベス』にはさまれていたメモのウラ (東北大学附属

    服部徹也連載「第6回 金之助 対 漱石――理論と創作のデッドヒート(前編)」『夏目漱石はどんな授業をしたのか?』
  • 服部徹也連載「第4回 オバケの権利を擁護する」

    漱石が帝大在職中に唯一発表した学術論文は、「マクベスの幽霊に就〔つい〕て」(『帝国文学』1904・1)だった。いったいあの漱石がどうしてオバケについて論じているのだろうか。このことを辿っていくと、漱石の文学理論のアイディアの源に行き当たる。 漱石の論文は、英語圏のシェイクスピア研究にもとづき、上演史上の論点を取り上げたものだ。一見、他人の説を紹介しただけにもみえるが、実はそうとも言い切れない。「文学論」講義と同時期に行なわれた『マクベス』講読講義に端を発するこの論文からは、漱石が演劇論を参照しながら文学理論を作り出そうとしていた試行錯誤の一端をうかがうことができる。 『マクベス』講義とそのテクスト 連載第3回では、漱石のシェイクスピア講義が人気を集めていったことを紹介した。その第1弾が『マクベス』講義(1903年9月29日-1904年2月16日)だ。とはいえ、やはり英文科学生の目はきびしか

    服部徹也連載「第4回 オバケの権利を擁護する」
    saebou
    saebou 2020/03/06
    「そもそもオバケなんていないのだから、何らかの存在感のある表現をすること自体おかしい」→お化けが存在しない世界観でもお化けを舞台に出してよいはず。幻覚にすぎないと観客がわかればいいので。
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