「国」と「言葉」と「物語」は一直線ではつながらない? 「英文学」の「英」とは、「英語」なのでしょうか、「英国」なのでしょうか? さらにいえば、「英国」はいつの時代のことをさしているのでしょう? かつて大きな帝国を持っていたイギリスの国境は、時代によって大きく動きます。そのうちの、どの国境が「英文学」について話をする時に適用されるのでしょう? 今年2月に公開されたディズニー映画『メリー・ポピンズ リターンズ』を親子で観に行ったという方もいるかもしれません。 英語話者=50数ヶ国語話者!? ○ヶ国語という表現の落とし穴 「英文学」という言葉の中には、「国」や「言葉」や「文学」に関わる概念が複雑に入り混じっています。この国と言葉と物語の関係性について、子供達にできるだけ柔らかい態度を持っていてもらいたいのです。 多くの日本の人は、なんとなく漠然と「言葉」と「国籍」と「住んでいる国」がきれいな形で
