前回は、子ども向けの物語の中に根強く残る「ジェンダーバランス」の悪さについてお話しました。 そもそも、女性の登場人物が少ないこと。女性キャラクターの登場の仕方には、ある種のくせがあること——つまり、「良い子ちゃん」であったり「お姫様」「助け役」として出てくることはあっても、主人公や主人公と対等な悪役としてはあまり出てこないこと。 書店の本棚をそのまま自宅に持ってきたときに、ジェンダーのバランスが取れているかというと、必ずしもそうではないということ。親の能動的な介入が必要だろうという話もしました。 子どもの本棚のジェンダーバランスは「女の子を持つ親」に限られた問題ではなく、男の子の親にとっても意識しておくべき問題である、と考えています。 なぜ子ども向け物語のジェンダーバランスが崩れてしまうのか? 子ども向けの物語に男の子の主人公が多いことには、いくつかの理由があります。もちろん歴史的な理由も
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